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ロムニーはなぜ、勝ちきれないのか

米共和党保守派、「分裂の真相」

  • 中山 俊宏

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2012年3月5日(月)

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 米共和党予備選は、3月6日の「スーパーチューズデー」に大きな転換点を迎える。それは、現職のバラク・オバマ大統領と本戦を戦う候補者が決まるという意味だけではない。共和党という政党の未来をも決する可能性がある。なぜ、共和党の候補者はこれほど目まぐるしく勝者が入れ替わるのか。共和党と保守派が直面する「危機」を、米国政治研究の気鋭、中村俊宏氏が読み解く。

ロムニーは保守か、中道か

 2012年の共和党予備選の主要な特徴は「保守派の分裂」だと評される。それはミット・ロムニーが筆頭候補として位置づけられていることに起因する部分が大きい。

 2008年の大統領選挙におけるロムニーは、イデオロギー的座標軸上で定置しにくかったジョン・マケイン候補との対決の中で、「保守派」と位置づけられることが多かった。

 ところが、今回の選挙では、ロムニーが当初から「筆頭候補」と言われた。本選挙でオバマと対決した場合に有利に戦えること、すなわち「エレクタビリティ(当選可能性)」を強みとして掲げたことで、前回よりは「中道寄り」に位置づけられている。

 これが「諸刃の剣」となる危険がある。「中道寄り」となると、共和党ではマイナスイメージの「モダレート(穏健派)」や「RINO(Republican in name only)」といった批判を受けることになる。しかし、このラベルは、一貫して「インディペンデント(支持政党無し層)」の支持を視野に入れて活動していたジョン・ハンツマンに貼られ、ロムニーは右でもなければ完全な中道でもない「玉虫色の穏健派」でもないという、絶妙の場所に自分を位置づけていた。

 ただ、当初から「共和党エスタブリッシュメント候補」的な色彩を放っていたため、ティーパーティー運動によって活気づいていた党内保守派からは、常に不信感をもって見られていた。

 昨年、月代わりのように「反ロムニー候補」がトップに浮上しては、沈んでいったが、これは主としてロムニーを受け入れられない党内保守派の不満がつくり出した動きであった。

 予備選挙をめぐる動きが始まった昨年春以来、ロムニーは自分こそが「インエビタブル候補(不可避の候補)」という印象を繰り返し打ち出してきた。そのため2008年の時よりも自身の信仰(モルモン教)、そして過去に彼が同性婚や中絶、さらに医療保険制度改革をめぐって立場を変えてきたことに注目が集まってしまい、これが保守派のロムニーに対する不信感を高めていった。昨年を通して、ロムニーは常に「不可避の候補」でありつつも、「支持率25%の壁」があるとされ、「パック(群れ)」から抜け出ることができなかった。

スター不在の構図

 実際の予備選が始まると、保守派のロムニーに対する不信感が一定の力学を作り出していった。一見すると、乱高下が激しく、これまでの「セオリー」が当てはまらない選挙である。一方、ロムニーに対する保守派の不信感(仮に「不信感」という言葉が強すぎるとしたら「違和感」)が、ここまでの予備選で常に存在してきた。

 アイオワでは、反ロムニー票がリック・サントラムに向かい、サウスカロライナではギングリッチに流れた。同様の力学が、コロラド、ミネソタ、ミズーリにおけるサントラムのスウィープ(全勝)をもたらしたといえる。さらに、党内反乱分子としてのロン・ポール票も、リバタリアニズムに傾斜する若者と一部の党内保守派の支持を常に獲得している。

 ロムニーの事実上の地元であるニューハンプシャー、特定の党派というよりかは資金力と組織力がものをいうフロリダ、モルモン教に対する抵抗感が少ないとされるネバダはロムニーがおさえた。

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