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鹿島、効率性追求の「誤算」

2012年3月5日(月)

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 死者4人、行方不明1人という惨事となった岡山県倉敷市の海底トンネル事故。悲劇は2月7日、JX日鉱日石エネルギー水島製油所の工場間をつなぐ海底トンネル「第2パイプライン防護設備建設工事」の現場で発生した。トンネル工事を請け負っていたのは、大手ゼネコンの鹿島だった。

 「海底トンネルのスーパーゼネコン」

 東京湾アクアラインの海底トンネル工事も担った鹿島は、そう呼ばれていた。鹿島が得意とするのは、「シールド工法」と呼ばれる掘削手法だ。

 シールド工法とはスタート地点に縦穴(立て坑)を掘り、そこから掘削機械(シールドマシン)を地中に入れて、横穴を掘り進める工法だ。掘った断面は、崩壊を防ぐために「セグメント」と呼ばれる壁をはめ込んでトンネルにしていく。この壁は「側壁ブロック」と呼ばれる。

 シールド工法は、地上からの開削面積が少なくて済む。そのため、河川や海底以外にも、都市部の地下鉄や地下道、下水道の建設で多用されている。実績も多く、比較的安全な工法といわれていた。

壁が薄すぎる

 海水流入の原因は何か。トンネルの設計・施工を請け負っていた鹿島は、「トンネル天井部分のセグメント(壁)を取り付け中か、取り付け後に何らかの異常があり、壊れた可能性が高い」と発表した。海底の潜水調査では、トンネルの先端付近に直径約20メートルのくぼみが確認されている。海水はここから流入した可能性が高い。したがって、その付近のトンネルの壁が壊れて、海水が入ったわけだ。

 しかし、安全なはずのシールド工法で、なぜ、壁が壊れたのか。

コメント3件コメント/レビュー

なぜ過当競争が起きるているのか。そのことも是非問題にしてみてください。不当に利益を受けているものがいるのかいないのか。建設コストは従事する全ての関係会社にとって正当な利益を配分できるものなのか。それとも各社の赤字受注を前提とするものなのか。もちろん、事故を起こした者の責任はいささかも減じられるものではありませんが、そのようなことを呼び起こす原因も他にあるのかないのか、多角的な分析が望まれます。(2012/03/12)

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「鹿島、効率性追求の「誤算」」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

なぜ過当競争が起きるているのか。そのことも是非問題にしてみてください。不当に利益を受けているものがいるのかいないのか。建設コストは従事する全ての関係会社にとって正当な利益を配分できるものなのか。それとも各社の赤字受注を前提とするものなのか。もちろん、事故を起こした者の責任はいささかも減じられるものではありませんが、そのようなことを呼び起こす原因も他にあるのかないのか、多角的な分析が望まれます。(2012/03/12)

この事故はあくまで民間が発注した工事だが、公共工事においてもコスト削減が命題に掲げられ、安全性・信頼性を最低限に保ちつつ工期や材料費を抑えることが常識となっている。今回もその「最低限」を間違えた故に起きた事故だろう。国交省や業者等の当事者以外も、「安ければ人が死んでも構わない」という考え方が正しいのか考えるべきだと思う。(2012/03/08)

この記事では触れられていませんが、この工事で使われたセグメント(壁)は韓国製です。安全性という面では韓国、中国製のものはいまひとつ信頼できないという証拠ではないでしょうか。この事故を教訓に日本製のものの信頼性を訴えるべきだと思います。(2012/03/05)

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