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金の仏像で究極の節税対策

貴金属店で広がる密かな金仏具ブーム

2012年3月12日(月)

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 銀座1丁目の一等地に開店前から長蛇の列をつくる店がある。列をなす客は一様に鞄をがっちりと抱える。

 行列の先にあるのは金(ゴールド)の売買を行う田中貴金属グループの「GINZA TANAKA」。小売価格で31年ぶりの高値4982円(税込)を付けた2011年8月、金を売りに来た客は、灼熱の中、5時間待ちの列をつくった。鞄には、地金(延べ棒)のほか、コインや小判、ジュエリー、そして仏像など、あらゆる金製品が入っており、同社はレートに応じて買い取ってくれる。金価格は2012年3月5日現在、4754円と、今年になっても高水準を維持し、金投資への熱はしばらく収まりそうにない。

貴金属店で飛ぶように売れる純金仏具

 そんな同社ビルの一角に、一見ミスマッチとも思えるショーケースがある。売られているのは、黄金色に輝く仏像や、蝋燭立て、線香差しなどの仏具の数々。むろん、メッキ品や真鍮製ではない。すべて金で作られている。価格は、高さ10cmほどの純金の仏像が528万円、手のひらに納まるくらいの18金の仏鈴が345万6000円(いずれも参考価格)。数千万円単位の仏像や、上限金額がない特注品なども製造してくれる。

 「全種類の仏像を買うケースや、仏壇に飾る仏具一式を純金製で揃えるお客様もいる」と田中貴金属の担当者は話す。金の延べ棒を売ったその足で、仏具売り場へと向かう資産家も少なくない。同社の「仏像・仏鈴(おりん)・仏具」の昨年の売上げは、2005年比で約170%となった。

 しかし、仏具の割高感は否めない。仏鈴や仏像には工芸品としての価値が付加されるからだ。そのため、市場価格は同じ重さの地金の1.5倍~数倍に値段が跳ね上がる。それでもあえて購入する顧客は、敬虔な仏教徒か、よほどの好事家なのか。

 担当者に客の購買目的を聞くと、「当社のほうからお客様に個別の事情をお聞きすることはない」としたうえで、「『節税対策なんで…』と本音を漏らすお客様もいる」と明かした。

資産を仏具にかえて節税

 節税対策で、金の仏具が有効とは一体、どういうことだろう。

 相続税問題に詳しい東京弁護士法律事務所の長谷川裕雅弁護士兼税理士は、「仏具には相続税がかからない。たとえどんなに立派で、価値があるものであっても、非課税」と説明する。

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「金の仏像で究極の節税対策」の著者

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳(うかい・ひでのり)

日経おとなのOFF副編集長、浄土宗僧侶

京都市景観市民会議委員(2016年)、佛教文化学会会員。 1974年生まれ。成城大学文芸学部卒業後、報知新聞社へ入社。2005年日経BP社に入社。日経ビジネス記者などを歴任。2016年4月より日経おとなのOFF副編集長。浄土宗僧侶の顔も持つ。正覚寺副住職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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