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次期プーチン政権と日露関係~カギは資源外交

ロシアは極東の天然ガス・石炭事業強化に乗り出す

  • 畔蒜 泰助

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2012年3月9日(金)

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 2012年3月4日に実施されたロシア大統領選挙において、最有力候補のプーチン首相が63%以上の票を獲得し、ロシア大統領への返り咲きを決めた。

 一時は、プーチン首相の最終的な当選は揺るがないものの、決選投票に持ち込まれる可能性がある、と指摘された。理由はいくつかあった。2011年12月4日の下院選挙において、与党・統一ロシアが議席を大幅に減らした。その後、都市部を中心に大規模な反政府デモが繰り返し起きた。しかも、それらのデモは、反プーチンの色彩を徐々に強めていった。だが、結果は、プーチン首相は第1回投票であっさりと勝利した。

プーチン首相が北方領土問題で発言~関係改善に一歩

 では、プーチン首相の大統領への返り咲きは今後の日露関係にとって、どのような意味があるのだろうか? 大統領選投票日に先立つ3月1日、プーチン首相はモスクワ郊外の首相公邸で日欧などの主要紙編集トップと会見した。3月2日付け朝日新聞夕刊によると、日露間の懸案である北方領土問題について、歯舞・色丹の2島引き渡しに触れた日ソ共同宣言に言及しつつ、相互に受け入れ可能な妥協点を探り、「最終決着させたい」と表明した。

 プーチン首相は今回の発言により、メドベージェフ大統領がつくった日露関係のシコリを除き、軌道修正を図ったと言うことができるだろう。2010年11月、メドベージェフ大統領は国後島に上陸。ソ連・ロシアの国家元首として初めての北方4島への訪問だったことから、日露関係は一気に冷え込んだ。これは、当時、大統領2期目に強い意欲を見せていたメドベージェフ大統領によるスタンドプレーの要素が強いものだった。

 一方、日本国政府も同じ3月2日、プーチン首相に応じた。3月2日付け産経新聞によれば、メドベージェフ大統領の国後島訪問の遠因になったとも言われる答弁書の表現――(北方領土は)ロシアに不法占拠されている――を、「(北方領土は)ロシアに法的根拠のない形で占拠されている」というものに修正の上、閣議決定した。

 かくして、次期プーチン政権の発足を前に、日露双方とも両国関係の改善に向けて、一歩前に踏み出した。そして、日露両政府は、2012年5月に首脳会談を行うことで最終調整に入った。

 もちろん、北方領土問題がこれで一挙に解決するわけではない。日露関係を打開する最大のカギは、北方領土問題に限定されない、より大きな戦略的文脈の中に両国関係を位置づけることができるか否かであろう。

 筆者はそのような観点から、2010年9月に行われたヴァルダイ会議の晩さん会の席で、日露原子力協力の可能性についてプーチン首相に直接問うたことがある。その詳細については、筆者が所属する東京財団のホームページにアップした論考「アジア太平洋地域における新たな戦略的文脈での日露関係~露バルダイ会議への参加報告にかえて~」を参照されたい。

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