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海外ツアー解約料、引き上げの波紋

旅行会社離れが加速?

2012年3月13日(火)

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海外ツアーのキャンセル料について、時期と料率の見直しが検討されている。「とりあえず予約」や「多重予約」が増える中、旅行会社がリスクを軽減する狙い。だが、旅行会社離れを加速させる危険も孕む。

 日本旅行業協会(JATA)の要望の下、観光庁や消費者庁を交えて、海外ツアーのキャンセル料の見直しが検討されている。だが、キャンセル料発生の開始時期やキャンセル料率を決める話し合いは紛糾。当初の目標だった2011年度内の設立は困難な状況だ。

 現在、海外ツアーのキャンセル料は、ツアー開始前日の30日前(ピーク時は40日前)から発生すると標準旅行業約款で規定されている。今回のJATAの提案は、発生時期を90日前にまで拡大し、キャンセル料率も見直すというものだ。直近の検討会では、90日前から61日前までにキャンセルした場合は旅行代金の5%以内、60日から41日前までは10%以内の範囲でキャンセル料が発生するとしている。

 背景には、消費者の予約動向の変化と、航空会社によるPEX航空券(正規割引航空券)の拡充がある。

 ネットで気軽に旅行を予約する消費者が増える中、とりあえず興味のあるツアーを予約し、キャンセル料が発生する前に取り消す「とりあえず予約」や、複数のコースに同時に予約しておき、後で1つ選んで、残りはすべてキャンセルする「多重予約」の増加が問題視されている。

 JATAが主要の旅行会社5社に聞いたアンケート結果によると、ツアー旅行のキャンセル率は50%近い。うち9割近くが、キャンセル料が発生しないよう、31日前(ピーク時は41日前)までに取消を行っている。だが、消費者にはキャンセル料の支払い義務がなくても、その分、旅行会社が負担しているケースは多々ある。

 例えば航空運賃だ。これまで主流だったIT航空券(パッケージツアー航空券)ではなく、格安のPEX航空券を使った海外ツアーが増えてきている。JATAによると、PEX運賃の場合、予約後3~7日以内に発券し、発券後は1万~3万円程度の取消料が必要になるという。

 安い航空券を確実に押さえるには、旅行会社は早く席を予約する必要がある。しかし、早く予約・発券すれば、キャンセル料が発生するリスクも高くなる。ここに、旅行会社のジレンマがある。

 キャンセル料が発生した場合、旅行会社は自腹を切るか、他の旅行者の料金に負担分を上乗せするほかない。また、キャンセル前提で仮予約をしている消費者の存在は、他の旅行希望者の申し込みの妨げになり、機会損失にもつながる。

海外旅行の取り消し料(旅行代金に対する料率)
区分(取り消しの時期)検討中のJATA要望案現行の取り消し料
90日前以降、61日前まで5%以内なし
60日前以降、41日前まで10%以内なし
40日前以降、31日前まで10%以内
(ピーク時は15%以内)
なし
(ピーク時は10%以内)
30日前以降、15日前まで15%以内20%以内
14日前以降、3日前まで25%以内20%以内
前々日以降、当日まで40%以内50%以内
旅行開始後の解除
(連絡なく不参加の場合も含む)
100%以内100%以内

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「海外ツアー解約料、引き上げの波紋」の著者

瀬戸 久美子

瀬戸 久美子(せと・くみこ)

日経WOMAN編集部

旧・日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経WOMAN、日経TRENDY、日経ビジネス編集を経て2013年4月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士