「時事深層」

「伝統」と決別目指す新社長

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2012年3月12日(月)

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パナソニックは事業経験の浅い津賀氏の社長昇格を決めた。しがらみのなさが「脱テレビ」を目指す同社に吉と出るか。テレビに代わる主力事業の芽はまだ見えていない。

 「テレビ、ビデオ、カメラはトラディショナル(な事業)だった。客の価値を本質的にとらまえなくても、そこにマーケットがあり、良い商品と称する商品を投入しさえすればシェアが取れた」――。

 6月27日付で新社長に昇格するパナソニックの津賀一宏専務は2月29日、記者会見でこう語った。印象に残ったのは、「トラディショナル」という言葉を数度使ったことだ。

 2012年3月期の最終損益が7800億円の赤字になることが決まったパナソニック。採算が悪化したテレビなどAV(音響・映像)家電事業の立て直しと、新しい収益源を探すことが喫緊の課題だが、津賀氏の言葉は、こうした過去のビジネスモデルとの決別を強く意識した内容だった。

 55歳と、同社の創業家出身社長以外では最年少の就任となる津賀氏に対し、パナソニック社内では不安と期待の声が相半ばしている。「本当にAV家電に頼らずにやっていけるのか」という声がある一方で、「従来のビジネスモデルの変革は若い津賀氏にしかできない」という見方もある。

 パナソニックの歴代社長は、同社の主力事業部門であるAVCネットワークス社が輩出してきた。今回、会長に就任する大坪文雄社長や相談役に退く中村邦夫会長も、長くAVC部門でテレビなどのデジタル家電商品の開発・販売に携わってきた。

 これに対し津賀氏は研究畑の出身。事業部門の長を務めたのは過去1年のAVCネットワークス社社長を含む直近の4年間だけ。AVC社長時代には薄型テレビ工場の生産中止などの「撤退戦」の指揮に忙殺された。

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