米マイクロソフト(MS)がOS(基本ソフト)を全面刷新する。世界最大のモバイル祭典で次期版「Windows 8」を公開。米アップルに奪われつつある“主役の座”の奪回を目指す。

「いずれの機器でも快適に操作できる」。米マイクロソフトのWindows & Windows Live担当プレジデントのスティーブン・シノフスキー氏は、タブレット型端末やノートパソコン(PC)、大画面のデスクトップPCなどをステージ上にずらりと並べ、こう強調した。同社は、スペイン・バルセロナで開催された携帯電話見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」で2月29日(現地時間)、Windows 8の試作版に相当する「一般向けプレビュー版」を公開すると発表した。
今年秋にも正式版が出荷されるWindows 8。目玉はタッチパネル操作だ。「美しく、モダンで、速く、滑らか」とシノフスキー氏が自信を見せる、「メトロ」と呼ぶ新たなユーザーインターフェースを採用。端末の画面にタイル形状のアイコンを表示し、タッチパネルやマウスで操作する。マイクロソフトはWindows 8の投入で、米アップルの「iPad」や米グーグルのOS「Android」搭載機に比べて出遅れているタブレットでの巻き返しを狙う。

終わりつつあるパソコンの時代
理由は明快。今後の成長が期待できるのは、タブレット型端末とスマートフォン(高機能携帯電話)だからだ。同社が覇権を握ってきたパソコンの“賞味期限”が切れつつある。
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