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独走アップルの死角

2012年3月19日(月)

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米アップルがタブレット端末「iPad」の新機種を発売した。同時に従来機を値下げし、市場シェアを侵食する米アマゾンに対抗する。ただ同社を特別な会社にしてきた“革新性”は見られなかった。

 「2011年10~12月期にiPadよりも多くの数のパソコンを販売した企業は1社もない」。3月7日、タブレット端末「iPad」の新製品発表会で、米アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)はこう表明した。

 同CEOの言葉通り、アップルは2011年10~12月期だけで1540万台のiPadを出荷。タブレット端末市場でトップを独走するだけでなく、パソコン最大手の米ヒューレット・パッカードが、同時期に出荷した全パソコンと比べても、上回る出荷台数だ。

 新型iPadを筆頭に、各種デジタル機器で故スティーブ・ジョブズ前会長が思い描いた「ポストPC(脱パソコン)」時代を切り開くべく、邁進する。

ライバル打倒へ従来機値下げ

 初代iPadの発表前にはほとんど存在しなかったタブレット端末市場だが、市場の拡大はすさまじい。アップルの出荷した1540万台のiPadは、同時期に日本で出荷された全パソコンの約4倍に達する。多くのメーカーが市場に参入し、アップルも、競合との争いに直面し始めている。

 2011年10~12月期にiPadの世界シェアは57%となり、7~9月期の64%から7ポイント低下した(米IHSアイサプライ調べ)。シェアを奪ったのは、米アマゾン・ドット・コムだ。

 昨年11月、米国で電子書籍端末としての機能を売り物にする「キンドルファイア」を発売すると、10~12月期に世界シェアがいきなり14%に跳ね上がり、2位に浮上した(IHSアイサプライ調べ)。端末ではなく、ハード購入後のコンテンツ販売で利益を上げるビジネスモデルを前提にした、1台199ドル(約1万6000円)という安さに消費者が飛びついた。

 世界シェア3位(8%)の韓国サムスン電子の「ギャラクシータブ」も、米国で300ドル(約2万4000円)台で売られ、販売台数を伸ばす。499ドル(約4万円)以上と割高なiPad2を選ばない消費者も増えてきた。

 アップルも手をこまぬいてはいない。低価格を売り物にするライバルの駆逐には、主に従来機のiPad2を使う。新型機の投入に合わせ、499ドルだった価格を一気に100ドル(約8000円)下げ、引き続き販売すると発表した。マーケティング担当上級副社長のフィル・シラー氏は、「値下げのインパクトは大きい。より多くの消費者にiPadを買ってもらえる」とぶち上げる。

 そして新型プロセッサーで画像処理能力を高めた新型iPadでは、パソコンに馴染みのない消費者や、より使いやすい端末を求める消費者を狙う。

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「独走アップルの死角」の著者

吉野 次郎

吉野 次郎(よしの・じろう)

日本経済新聞社記者

1996年、日経BPに入社。2007年から日経ビジネス編集部で電機業界や自動車業界、企業の不祥事を担当。2015年4月から日本経済新聞社電子編集部に出向中。産業、経済事件を中心に取材・執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官