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日中レアアース最終戦争

2012年3月28日(水)

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日中のレアアース(希土類)問題が最終局面を迎えつつある。日米欧は中国の輸出規制を世界貿易機関(WTO)に提訴。輸出国から輸入国へと転じる中国は、退路を断たれつつある。

 世界最大のレアアース(希土類)生産国・輸出国としての中国が変容しようとしている。

 自動車や電子機器などに使用されるレアアースは、中国が世界生産の9割超を握る。2010年以降は輸出規制の強化に動き、世界2位のレアアース消費国である日本のメーカーを悩ませ続けてきた。しかし、その中国の独占体制に対し、ここにきて「包囲網」が確立されつつある。

 日本、米国、欧州連合(EU)は3月13日、中国の輸出規制について、世界貿易機関(WTO)に提訴した。これはジスプロシウムやネオジムなどのレアアースに加え、タングステンやモリブデンを対象とした措置。提訴の理由に、(1)輸出税の賦課(2)輸出量の制限(3)最低輸出価格の制限――の3点を挙げている。こうした制限措置が恣意的で、WTO協定に違反するとしている。

 レアアースの輸出規制は日中両国の外交問題にまで発展してきた。日本政府は繰り返し規制の見直しを求めてきたものの、明確な改善は見られず、昨年夏にもジスプロシウムなどレアアースの主要元素が異常な高値をつけた。

 中国政府側は、レアアース採掘による環境汚染を理由とした生産制限を主張していた。ただ今年1月にWTOは、欧米が訴えていた中国によるボーキサイトなど一部原料の輸出規制の問題が協定に違反すると判断。外務省も「この流れに乗る」と息を巻き、欧米との共闘に踏み切った。

「2014年に中国が輸入国に」

 世界的に議論が加速するTPP(環太平洋経済連携協定)やEPA(経済連携協定)は、貿易取引の公平性や加盟国間の紛争解決ルールも盛り込まれるケースが多い。現在は強硬姿勢を取る中国も、こうした国際ルールを無視し続けることは容易ではない。

 外交にとどまらず、民間レベルでも中国の輸出制限は転換を迫られつつある。供給面では、非中国系の米モリコープがカリフォルニア州で約9億ドル(約750億円)を投じて鉱山開発を進めており、今年後半に本格的な出荷を始める。さらに同社はカナダのレアアース加工大手を13億ドルで買収し、鉱山開発から加工までの一貫体制を整えている。

 日本の総合商社でも、双日や住友商事がそれぞれ中国外での権益を確保しており、モリコープと同様に今年から供給を開始する計画だ。

 消費サイドにおいても、TDKが高性能のネオジム磁石用のジスプロシウムの使用量を最大で半減させる技術を確立。この3月に量産を開始したうえ、来年にはジスプロシウムを全く使用しないネオジム磁石の量産も予定する。こうした包囲網の中で、中国は自国内での構造変化にもさらされている。

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