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「橋下氏と共闘し電力会社の『体質』に切り込む」

猪瀬直樹・東京都副知事に聞く

2012年4月10日(火)

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 東日本大震災の発生を機に喫緊の課題になった電力制度改革。その一歩となる東京電力の経営形態の見直し論議は難航し、悪しき経営体質に厳しい眼差しが向けられる。東電の企業向け電気料金の一方的な値上げに対する批判の急先鋒となった東京都の猪瀬直樹副知事は「橋下徹・大阪市長と連携しながら、電力会社の体質に切り込むのが都の役割」と強調する。(聞き手は安藤 毅)

 日経ビジネス4月9日号特集「電力維新 東電からエネルギーを奪う方法」もお読みください。

東京電力による企業向け電気料金の一律17パーセント引き上げを強く批判した。

猪瀬:料金値上げは東電の総合特別事業計画の前提にもなっている。一応、「きちんとリストラをするので値上げさせてください」という建前になっているが、実態は全く違う。東電の膨張したファミリー企業などにメスを入れることなく、値上げすることなどありえない。

 今、政府と東電だけで株主総会をやっているような状況にある。東京都は2.7%の株を持つ株主でもあるわけで、「ちょっと待て」と言わざるを得なかった。

「メタボ体質のままで値上げするのは虫が良すぎる」

東電の合理化努力が足りないと。

猪瀬 直樹(いのせ・なおき)
1946年長野県生まれ。87年「ミカドの肖像」で第18回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。96年「日本国の研究」で文藝春秋読者賞受賞。2002年、道路関係4公団民営化推進委員会委員に任命され、道路公団民営化に尽力。07年6月から東京都副知事
(写真:丸毛透、以下同)

猪瀬:東電の経営が危機に瀕していることも、電気料金を値上げしなければ債務超過に陥ることも、みんな知っている。

 それでも腑に落ちないのは、メタボリック症候群的な企業体質や意識の改革がなされないまま、公的資金の注入を受け、しかも、値上げもする。これは、虫が良すぎる。誰しもがそう思っているはずだ。

 やるべきことははっきりしている。ファミリー企業との取引コストの削減だ。

 東電の有価証券報告書を見ると、「当社グループ」は「当社と子会社168社及び関連会社97社で構成され…」とある。しかも、子会社の社名と本社所在地が載っているのは40社だけ。調べるほど、膨大なファミリー企業との不透明な取引実態が浮かび上がってきた。

 これまで、東電の子会社や関係会社との取引の85%が随意契約だった。膨大なファミリー企業を抱え、天下りと高コスト体質の温床になっている構図は、道路公団民営化論議の時とすっかり一緒だ。

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「「橋下氏と共闘し電力会社の『体質』に切り込む」」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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