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増資ありき?のホンハイ提携

2012年4月9日(月)

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シャープは台湾ホンハイとの資本・業務提携を決断した。懸案だった堺工場の液晶パネル稼働率は改善に向かう。本体への出資受け入れには金融機関の強い要請があった。

 「グローバル市場で勝つ新しいモデルへ変革するために台湾の鴻海(ホンハイ)グループと協業します」

 4月1日に就任したシャープの奥田隆司新社長は2日、大阪市のシャープ本社で新入社員にこう訓示した。この日入社した196人の新入社員は、動揺した面持ちながら真剣に新社長の話に聞き入った。

海外調達部門の経験が長い奥田隆司新社長も交渉に加わったという

 というのもシャープは今年2月には最終赤字が2900億円になる2012年3月期決算予想を発表。3月14日には責任を取る形での片山幹雄前社長(現会長)の4月1日付退任、27日には台湾のEMS(電子機器の受託生産)最大手、鴻海精密工業の出資を約10%受け入れ液晶パネルの堺工場の共同運営に乗り出す、というニュースが立て続けに発表された状態だからだ。

 ホンハイとの資本提携を発表した翌28日のシャープ株は570円のストップ高となり、株式市場には好意的に受け止められた。SMBC日興証券の三浦和晴シニアアナリストは、「素早く手を打って振り出しに早く戻れたのはいいことだ」と話す。

 シャープの液晶パネル旗艦工場である堺工場は稼働率が50%まで下がっており最大の問題となっていた。シャープは堺工場で生産する液晶パネルを利益率の高い60型以上の製品に特化させ、北米市場の需要を見込んでいたが、昨年末から現地への出荷数が低下。シャープはパネルから最終製品まで垂直統合で手がける自前主義のプライドを脱ぎ捨て、堺工場のホンハイとの共同運営に踏み切った。

 ホンハイにとっても共同運営にはうまみがある。「ホンハイは液晶パネルの世界的需要を追い風に売り上げを伸ばしているが、利益率では苦しんでいた。付加価値をつけるという意味で第10世代の最新工場が供給力に加わるのは魅力的だ」(三浦アナリスト)。

 奥田新社長は調達本部長の経験もあり、調達先の海外メーカーとのつき合いも長い。ホンハイとの交渉の最終段階では自ら交渉の実務をこなしていたという。液晶の技術者で先端技術をブラックボックス化して技術流出を防ごうとした片山前社長からの交代は、シャープが垂直統合から水平分業に舵を切った象徴的な人事とも言える。

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「増資ありき?のホンハイ提携」の著者

小板橋太郎

小板橋太郎(こいたばし・たろう)

前日経ビジネス編集委員兼副編集長

1991年立教大学文学部史学科卒、日本経済新聞社入社。整理部、社会部、産業部などを経て2011年から日経ビジネス編集委員。現在は日本経済新聞社企画報道部デスク

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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