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小林幸子泥沼劇から見る、キャリアウーマンの正しい結婚

「背負う」と言って背負える男性は非常に少ない

2012年4月13日(金)

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 バリキャリの私です。仕事もうまくいき、そろそろ結婚をと考えています。しかし、得体の知れない不安を払しょくできず、踏み切れずにいます。ご助言お願いします。(30代女性)

 遙から

 「幸子さんの人生を僕にしょわせて(背負わせて)ください」というプロポーズの言葉をテレビで聞いたときに、私は今の小林幸子をとりまく社長解任トラブルなどの暗雲は想像できていた。

 以前、オセロの中島知子のことでもコラムで書いたが、働くことと不安とはセットで、これはもうどうしようもなく、自立の表裏としてある。その不安という弱みにスポッとはまるプロポーズがこの言葉だ。私には、占い師に引っかかる中島も、結婚を決断した小林幸子も同枠に映る。

マジに信じてしまってどうするのか

 そもそも、私ならこの“僕にしょわせて”的言葉に嫌悪こそ覚え、喜びの感情は一滴も出ない。男性側がこれら発言をする背景に好意と愛情があるのは理解できる。だが、3つの子が「僕がママを守ってあげる」という背景もこれと同じで、それを気持ちとして喜び、実際には3つの子を頼らないのと同様、マジに信じてしまってどうするのか。小林幸子ともあろうキャリアウーマンが。

 海千山千の芸能界で、まして魑魅魍魎といわれる演歌の世界で女王としてのし上がりその地位を確保した女性は、年商3億だろうがそこらへんの社長とはしてきた苦労が違う。日本社会に社長はゴロゴロいるが、小林幸子というブランドはひとりしかいないことを考えてもわかる。艱難辛苦、人気、信用、収益、人脈、配慮、どれをとっても、一企業の社長と、小林幸子とでは比較にならない。

 小林の歩んだ苦難の歴史や今の立場に想像を巡らすと、そこには他人が不用意に背負えようもない夢と闇がある。おそらくその苦労を「理解できます」とも畏れ多くて言えない。

 その畏怖心をスポッと通り越して「しょわせて」と言ってしまえるタイプは、その男性の純粋さでもあり、不遜さ鈍さでもある。過信と幼さも見える。

 私がそう断言するのも、私が感じた彼女の苦労がある。

 昔、関西で「ノックは無用」という番組があり、私はすでに認知症(当時、この言葉はなかった)の進んだ父と最後の機会かと出演したことがあった。

 父はその場にいる女優やタレントたちを躊躇なく「ブスだ」とか「老けた」とか発言した。

 認知症の理解がなかった当時、共演者たち皆が嫌悪を露わに父を無視する中、小林幸子だけが父に近づいた。そして言った。

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「小林幸子泥沼劇から見る、キャリアウーマンの正しい結婚」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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