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東京スカイツリーを強風から守る65トンのおもり

四方を海に囲まれた日本で進化した制振技術

2012年4月17日(火)

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 634メートルの高さを実現し、「世界一高いタワー」としてギネス世界記録に認定された東京スカイツリー。5月22日の開業が待たれる。電波塔である東京スカイツリーの先端部に、「ゲイン塔」と呼ばれる約140メートルのアンテナ塔がある。その最先端に設置されているのが、風によるゲイン塔の揺れを低減するための制振装置「頂部TMD」だ。

風の向きに対して直角方向に揺れるアンテナ塔

 「風の向きに対して、塔が“直角方向”に大きく揺れ出すポイントがある。その時の揺れを最小にすることが、この装置に課せられた使命だった」

 こう語るのは三菱重工鉄構エンジニアリング建築事業本部の久保充司氏だ。

 “この装置”とは、東京スカイツリーの先端部に装備されている制振装置「頂部TMD(Tuned Mass Damper)」のことを指す。

5月22日の開業が待たれている東京スカイツリー

 東京スカイツリーは、634メートルの高さを実現し、昨年11月17日に「世界一高いタワー」としてギネス世界記録に認定された。5月22日の開業が待たれており、最近は観光塔としてのイメージが強い。しかし、本来の役割は電波塔だ。それゆえ、塔の先端部には「ゲイン塔」と呼ばれる約140メートルのアンテナ塔が設置されている。

 ゲイン塔が設置されている地上500メートル以上の付近では、常に風が吹いている。そのため、ゲイン塔は風によって揺れている場合が多い。しかし、揺れが激しくなるとアンテナから発する電波の周波数が乱れ、電波塔としての役割を果たせなくなってしまう。そこで、風によるゲイン塔の揺れを低減するために装備されているのが、頂部TMDというわけだ。

 しかも面白いことに、ゲイン塔の揺れは風が強ければ強いほど激しくなるというわけではない。最も激しくなるのは毎秒約10~15メートルの風速のとき。この値は気象庁の区分では「やや強い風」に該当し、それほど強風というわけではない。ところがこの風速のとき、風の向きに対して直角方向に激しく揺れ出すことがあるのだ。

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「東京スカイツリーを強風から守る65トンのおもり」の著者

山田 久美

山田 久美(やまだ・くみ)

科学技術ジャーナリスト

早稲田大学教育学部数学科出身。都市銀行システム開発部を経て現職。2005年3月、東京理科大学大学院修了(技術経営修士)。サイエンス&テクノロジー、技術経営関連の記事を中心に執筆活動を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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