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「社内文化は統合しなくていい」

トップが語る「損害保険ジャパン日本興亜」誕生の舞台裏

2012年4月16日(月)

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 大手損害保険、NKSJホールディングス。今年3月、傘下の損害保険ジャパンと日本興亜損害保険を2年後の2014年度上期をメドに合併することを発表した。発足当初は2社のブランドを併存させた事業展開を高らかに喧伝していた同社だったが、2年あまりでその旗を降ろすことになった。「2年間で外部環境が激変した」と語る、NKSJホールディングスの櫻田謙悟社長。合併の背景と、今後の経営方針を聞いた。(聞き手は蛯谷 敏=日経ビジネス記者)

櫻田 謙悟(さくらだ・けんご)氏

1978年早稲田大学卒業、安田火災海上保険入社。国際金融部門などを経て92年にアジア開発銀行に出向。帰国後、損害保険ジャパン、NKSJホールディングスの設立に携わる。2007年取締役常務執行役員、2010年7月損害保険ジャパン社長、12年4月からNKSJホールディングス社長。2014年度上期に損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が合併することに伴い、同社の会長に就任予定。(写真:村田 和聡)

2年前の2010年4月に損保ジャパンと日本興亜を経営統合して持ち株会社「NKSJホールディングス」を発足させました。当時は、両損保の合併は否定し、それぞれのブランドでサービスを継続する「1プラットフォーム・2ブランド」を掲げていましたが。

櫻田:はい。発足当初は、その判断がベストだと思っていたんですよね。我々も、それまでにも合併作業(編集部注:櫻田氏は安田火災海上保険と日産火災海上保険・大成火災海上保険の合併プロジェクト事務局長だった)は経験していましたから、大変だということは認識していました。当時の雰囲気は、両社の合併に手間をかけている間に、競合に後れを取ってしまいかねない、という危機感がありました。合併作業で現場に混乱を招くぐらいなら、ブランドを併存させた方がいいだろうという判断だったんです。それで、走りながら考えようと。

 でも、2年経って結果を見て分かったのは、それでも内向きの調整に時間を取られてしまったということです。顧客の重複だったり、社内手続きだったり。残念ながら、統合が業績という結果につながらなかった。まあ、当時から薄々分かってはいたんだけれど。

予想以上に大きかった外部環境の変化

 ただ、それ以上に大きかったのは、経営環境の変化ですよ。私からいえば、激変と言ってもいいと思います。

 まず、人口減と高齢化という国内の構造問題です。予想はしていたけれど、自動車や住宅の保険契約数に具体的な形として見え始めてきました。そこに、東日本大震災や大型台風の直撃という自然災害が重なりました。さらには、タイの洪水被害という予想外の影響も受けた。我々の資金を運用する金融市場でも、欧州債務危機によってかなり見通しが不安定になってしまった。

 2重、3重に外部環境が悪化していくわけです。事態はどんどん深刻になるのに、果たして、社内調整にこんなに時間をかけていていいのか? そんな疑問が常にあった。これは私だけでなく、日本興亜損保の二宮雅也社長も同じ思いでした。

 経営統合の目的は企業によって様々でしょうが、一義的には重複する組織を効率化し、それによって削減したリソースを成長分野に振り向けて、さらなる成長を狙うためですよね。当然、ホールディングス発足当時、私たちもそれを目指していました。けれども、なかなか結果が出ませんでした。

そういった状況が合併の背中を押したと。

櫻田:やっぱり、事業環境が激変しているのに、そこに座して何も手を打たない経営者はいないと思うんですよ。一刻も早く、事態を打開しないといけない。こう考えたのが昨年末で、そこから具体的な合併の相談を二宮社長と詰めていきました。

 損保ジャパンと日本興亜は、同じグループであって、競合相手ではない。その意識を共有してもらうためには、やはり1つにした方がいい。目指すべき理念や企業の行動規範を共有し、同一ブランドと品質でお客様に接してもらいます。そのためには、人事も制度も全て一緒にします。今、その準備を急いでいます。

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「「社内文化は統合しなくていい」」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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