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“店ざらし”TPPの禍根

2012年4月17日(火)

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消費増税など国内の政策課題に関心が集中する野田佳彦政権と永田町。TPPなど貿易自由化交渉を進める手立てについては店ざらし状態が続く。農業再生策などを急がなければ、日本は自由化競争から取り残されかねない。

 野田佳彦首相が「政治生命を懸ける」と明言する消費増税関連法案、そして原子力発電所の再稼働問題。衆院解散・総選挙を巡る思惑も絡み、永田町の関心の多くはこうした内政面の主要課題に向けられている。

 取り扱いを誤れば内閣が吹っ飛ぶほどの難問だけに、野田政権が注力するのにはやむを得ない面もある。しかし、政府が内政に手いっぱいになるほど対外政策は後手に回る。TPP(環太平洋経済連携協定)を含む貿易自由化交渉の進展に向けた取り組みの遅れがその典型だろう。

進まぬ意見集約

 TPPについては昨年秋、参加の是非を巡り民主党内を二分する議論に発展。政府は関係9カ国に「事前協議」入りを表明し、情報収集など正式交渉入りへの地ならしを進めている。

 実は、重要な節目となりそうなイベントが迫っている。大型連休中に開催する方向の野田首相とバラク・オバマ大統領による日米首脳会談がそれだ。

 「首脳会談で、TPP交渉参加をオバマ大統領に正式に表明するのがベストシナリオ。少なくとも、『事前協議』より踏み込んだ発言をしなければいけない」。外務省幹部はこう語る。

 だが、参加の表明に向けた政府や民主党内の意見集約は停滞したままだ。各国との事前協議を経て、TPP反対派が懸念する「米が公的医療保険制度の廃止を要求する」などの推測が誤りだったことが判明。関税撤廃の例外設定の余地があることなども分かってきたが、反対派が矛を収める気配はない。

 民主党の前原誠司・政調会長は「交渉参加は政府が決めること。改めて党の意見を集約する必要はない」と指摘。交渉参加への環境整備を急ぐ外務省幹部も「後は野田首相の政治決断だ」と“中央突破”に期待を寄せる。

 しかし、事はそう簡単ではない。TPP反対派と消費増税反対派の顔ぶれの多くが重なるためだ。

 「TPP交渉参加に野田さんが踏み込めば、党内の亀裂は決定的になり、消費増税関連法案の成立に赤信号が灯ってしまう」。野田首相の周辺はこう気をもむ。

 では、野田首相がTPP参加について煮え切らない態度で乗り切ろうとしたらどうだろうか。外務省幹部が懸念するのは、オバマ大統領からこう切り返されるシナリオだ。

 「日本は中国などとのEPA(経済連携協定)交渉を進めているのに、我々が重視するTPPには後ろ向きだ。何を考えているのか」

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「“店ざらし”TPPの禍根」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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