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電力資金、2年連続で3兆円

2012年4月19日(木)

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東電を除く9社の必要資金は3兆円前後と2012年度も高水準。燃料費増加で前の年度と同規模に膨らみ、経営を圧迫する。原発の再稼働問題の行方次第では、必要資金はさらに膨らむ。

 「昨年の東日本大震災の影響により2012年度の供給計画は例年と異なり、多くの部分が未定になっている」

 3月末に定例会見を開いた東北電力の海輪誠社長は開口一番こう指摘した。電力会社は今後10年の電力需要を想定し、供給力や設備計画を政府に示す決まりがある。だが海輪社長は、エネルギー政策の方向性が不透明な状況と強調し、詳細な計画公表を見送った。

 無理もない。昨年3月の大震災以降、電力会社の経営は先行きを見通せない状況が続いている。福島第1原子力発電所の事故を引き金に、東電の再建計画やエネルギー政策を巡る議論が迷走しているためだ。野村証券によると、震災前は原子力が日本の発電全体の30%超を占めたが今年初めは5%弱に下落。電力会社はコスト高の火力発電を代わりに動かし、その発電比率は63%から90%に増えた。

 電力各社は突然の燃料費増加に見舞われる中、2011年度は取引先の金融機関に融資をたびたび要請した。業界の雄だった東電が政府に賠償金や事業計画の作成で手足を縛られ、従来は「超安定企業」とされていた電力各社も社債を中心とする金融市場からの調達が難しくなったためだ。

原発再稼働、燃料価格、為替…

 複数の金融機関によると、東電を除く東北電力など国内電力9社の2011年度の資金需要は総額3兆2000億~3兆3000億円だったと見られる。原子力発電の比率が高い会社ほど、代替となる火力の割合を増やし、特に東北、関西、中部、九州の4社が必要とした資金は年間6000億~8000億円に膨らんだ様子。

 資金需要の増加は、電力会社経営の重しになっている。2011年4~12月期の連結決算を見ると、電力9社のうち四国と沖縄を除いた7社が最終赤字。東北と関西の赤字幅は1000億円台に達した。原子力の利用率が低下すると同時に、原油や天然ガスなどを調達するコストが大幅に増加。燃料費だけで1500億~2300億円の減益要因になった。東北電力は通期業績予想(2500億円の赤字)が過去最低になるという。

 厳しい経営環境と先行きの供給計画にも暗雲が垂れ込める中、電力各社は2~3月頃から取引先の金融機関に対し、2012年度に必要となる資金の相談を水面下で始めた。金融機関の見立てでは、2012年度は現時点で総額3兆円弱の資金が必要。もっとも「原発の再稼働が先送りになれば必要資金は3兆円を大きく突破する可能性がある」(大手金融機関)とされる。

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「電力資金、2年連続で3兆円」の著者

馬場 燃

馬場 燃(ばば・もゆる)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社の経済部などを経て、2012年4月から日経ビジネス記者。電機・IT業界を担当している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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