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海外メディアが報じた「オリンパスの呆れた株主総会」

2012年4月27日(金)

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 オリンパスは4月20日、一連の損失隠しの責任を取って全取締役が退任するのに伴い、新たな取締役候補の承認などを得るため、臨時株主総会を開いた。英米メディアはこぞってこの臨時株主総会について報じたが、その論調は一様に厳しく冷ややかだった。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)の記事はこんな書き出しで始まっている。

 「(この総会は)茶番だと言う株主が数人いたものの、オリンパスは15億ドル近くに上る粉飾決算の発覚後、初めてとなる株主総会において会社議案を通すのにほとんど苦労することはなかった。この事実は、これほどひどい経営をする役員を許してしまう日本の投資家の『甘さ』を、(我々に)再認識させるものである」

オリンパスの臨時株主総会は、「日本の投資家の『甘さ』を再認識させるものだ」と指摘した米紙ニューヨーク・タイムズ電子版の記事

 そして記事はこう続く。

 「オリンパスは、何十年にもわたり投資による損失を隠してきたことを認めた今回のスキャンダルによって、実に時価総額にして40億ドル以上を失った。にもかかわらず、同社が日本の機関投資家から支援を失うことはなかった。彼らはオリンパスの経営陣と足並みを揃え、総会でも一枚岩となって強い結束を固めて賛成票を投じた。議決権行使助言会社や一部の海外及び個人株主は、経営上層部の総退陣を要求していたにもかかわらず、取締役候補らは承認されたのである」

 「日本の機関投資家」に対する痛烈な批判である。

「問題の3人」も日本の機関投資家の結束で承認される

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)も厳しい。

 「今回の株主総会の結果(取締役など会社議案がすべて承認されたこと)は、多くが人が予想していたことだ。とはいえ、今回の結果は、新たな取締役に債権者である銀行出身者が就任するなど、銀行と(オリンパスの)取締役メンバーが緊密な関係となることに懸念を表明してきた一部の海外の株主にとって、『事態が改善に向かうかもしれない』という微かな期待を消し去るかもしれない」

臨時株主総会に出席したマイケル・ウッドフォード氏は、総会後にメディアに対して、「こんな総会は茶番だ」と語り、オリンパスを強く批判した

 海外の機関投資家や議決権行使助言会社は、元三井住友銀行専務の木本泰行氏が取締役会議長を務める会長に、オリンパス執行役員の笹宏行氏が社長に、そして元三菱東京UFJ銀行執行役員の藤塚英明氏が取締役に就任することについて、かねて強い不満を表明してきた。にもかかわらず、総会では3人が多数の賛成票を得て承認されたからだ。

 木本氏の場合、総会における賛成票の64.62%に対し反対票は34.25%。笹氏は、賛成票70.74%に対し反対票は28.04%。藤塚氏は、賛成票が68.35%に対し反対票が30.47%だった。

 昨年6月のオリンパスの株主総会で、取締役候補がいずれも賛成票94.5~99.4%という高い賛成比率で承認されたことを考えれば、かなり低い支持にとどまった。だが、NYTが指摘する「日本の機関投資家の強い結束」の結果として、全役員候補は問題もなく承認されたのである。

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「海外メディアが報じた「オリンパスの呆れた株主総会」」の著者

石黒 千賀子

石黒 千賀子(いしぐろ・ちかこ)

日経ビジネス編集委員

日経BPに入社後、英LSEに留学し修士取得。日経ビジネス、日経ナショナルジオグラフィック、日経ベンチャーを経て、2003年日経ビジネスに編集委員として戻る。主に、本誌の「世界鳥瞰」の欄を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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