• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

薬のネット販売、時が止まった3年間

ケンコーコム勝訴でもただよう無力感

  • 飯山 辰之介

バックナンバー

2012年4月27日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 EC(電子商取引)業界に激震が走った。2012年4月26日、ケンコーコム、およびウェルネットの2社が国を相手に販売権の確認を求めた訴訟の控訴審で、東京高等裁判所は原告側が敗訴した一審判決を取り消し、逆転判決を言い渡した。

 これにより一般用医薬品のインターネットでの販売に活路が開いたことになる。「正直勝てるとは思っていなかった」と弁護団が漏らすほど不利な形勢からの逆転劇。実際、水面下では第1類一般用医薬品の販売は諦め、第2類一般用医薬品のインターネット販売だけでも認めてもらうといった落としどころを探る動きがあったようだ。しかし、高裁は全面的に販売を認める判決を出した。

楽天の三木谷浩史会長兼社長も判決を歓迎

 これに対してインターネット業界は相次いで歓迎の意向を表明。eビジネス推進連合会の三木谷浩史会長は「今回の規制の不当性・違法性を指摘してきた我々の主張が認められたもの。厚生労働省、および関係省庁はこの判決を厳粛に受け止め、現状の不合理な規制を直ちに抜本的に見直すことを強く求める」とコメントした。

 2009年6月に施行された改正薬事法。一般用医薬品を3つに分類し、販売者を特定、販売体制を明確に定めるために改正された。例えば、第1類医薬品は一部の発毛剤やH2ブロッカー含有薬など、一般用医薬品としての使用実績が少ないなど安全上、特に注意を要する成分を含むものが当てはまる。具体的な製品名では、胃腸薬の「ガスター10」や発毛剤の「リアップ」などが該当する。

 風邪薬や解熱・鎮痛剤など、まれに入院相当以上の健康被害が生じる可能性がある成分を含むものは第2類医薬品に分類。具体例としては、風邪薬の「ベンザブロック」や解熱鎮痛剤の「バファリン」などが該当。しみ・そばかす薬の「ハイチオールC」、うがい薬の「イソジンうがい薬」など日常生活に支障を来す程度ではないが、身体の変調や不調が起こるおそれがある成分を含むものが第3類医薬品という位置づけだった。

 このように販売する医薬品の分類を定め、その分類ごとに販売者を定義するのが改正薬事法の主目的だったが、厚生労働省は省令という形で、一般用医薬品の販売に「対面の原則」を義務づけた。そのため、通販に分類されるECで販売できるのは第3類一般用医薬品だけという制限を受けてきた。

 今回の原告の1社であるケンコーコムは2009年10月、ケンコーコムシンガポールを設立し、海外から個人輸入という形態で第1類・第2類一般用医薬品の販売を開始。法規制を回避しつつ、従来のビジネスを続ける方法を選択したが、配送料がかさむこともあり売り上げは激減。法改正の煽りを受け続けてきた。

コメント1

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員