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大統領選をにらみ、対中政策で日本の協力求める

日本は、鳩山首相以来の不信を払しょく

  • 川上 高司

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2012年5月8日(火)

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ワシントンでは誰も注目しなかった

 ワシントン・ポスト紙(5月2日)は、4月30日に行われた日米首脳会談について「ワシントンでは全く注目されなかった。かつては死活的であった日米同盟は相対的に衰退した」との記事を掲載した。

 アメリカでは大統領選挙がたけなわである。日米首脳会談が行われた4月末~5月初旬、バラク・オバマ大統領の最大の関心事は、外交面において、ロムニー候補――共和党の大統領候補指名を事実上決めた――をいかにリードするかであった。そのため、日米首脳会談はもちろん、それに続く中国との戦略協議とアフガニスタン電撃訪問を成功させねばならなかった。

 中国については、人権問題おいて、ロムニー共和党候補と火花をちらしている最中であった。5月3日から開かれる第4回米中戦略・経済対話の直前に、盲目の人権活動家、陳光誠が在中米大使館に駆け込んだ。同氏は米国への亡命を希望した。この処遇を決めるため、クリントン国務長官は日米首脳会談後すぐに中国へ向かった。今回の日米首脳会談の立役者であったキャンベル国務次官補も、同長官に先んじて北京入りさせた。

 アフガニスタンに関しては「オバマ大統領はビン・ラディン殺害を政治利用すべきでない」とする共和党のロムニー候補との間で激しい非難合戦を繰り返していた。これに対してオバマ大統領はビン・ラディン殺害から1年を迎えた5月1日にアフガニスタンを電撃訪問し、2014年以降10年間、米軍のアフガン駐留を延期するための協定に調印した。そして現地でスピーチを行い、テロの主犯格であったビン・ラディンを殺害したことにより、共和党政権が始めたアフガニスタンでの戦争を終結させ「新たな1章」の幕を開けたと宣言した。オバマ大統領にとりビン・ラディン殺害は最大の成果だ。ワシントン・ポスト紙とABCが協同で実施した世論調査では、オバマ大統領を支持する理由として「テロの脅威」への対処が56%を占めた。

 さらに同日、反政府デモ弾圧を続けるシリアへの対処や核開発疑惑のあるイランへの圧力を強めるために、両国への経済制裁を強化するための大統領令に署名している。

 こうした中、今回の日米首脳会談では、野田佳彦首相に次のように宣言させる狙いがあったと見てよい――対中政策において「米国を全面的に支援する」。オバマ大統領は中国に対して、ヘッジ(軍事的囲い込み)とエンゲージメント(関与)政策を展開しながら、国際法などの規範(ノーム)を中国が遵守するように圧力をかけてきた。また、日米首脳会談直後にはフィリピンとの初の2プラス2(外務・防衛担当閣僚会合)をワシントンで開催し、中国ヘッジ網を着々と進めた。日米首脳会談は5月3日に控えた中国との戦略・経済協議を有利に進めるための布石でもあった。

オバマ大統領が必要とした3つの要素

 4月30日の日米首脳による共同声明は、小泉純一郎首相とジョージ W ブッシュ大統領が共同声明を出して以来6年ぶりのもの。ホワイトハウスでの日米首脳会談は、麻生太郎首相の訪米以来約3年ぶりである。鳩山政権で亀裂の深まった日米関係がようやく振り出しに戻った証として、オバマ政権が民主党の首相を米国に国賓として招いたと言えよう。

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