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計画停電、責任者は誰だ

2012年6月6日(水)

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政府は夏の電力不足に備え、計画停電の準備を指示した。だが、そこに「停電による損害賠償」は含まれていない。「免責」を訴える電力会社を前に、泣き寝入りするしかないのか。

 今夏の電力不足による計画停電を巡って、企業や個人に戸惑いが広がっている。政府は電力供給の不足が予想される関西電力、九州電力、北海道電力と、四国電力の4電力に対して、計画停電の準備を指示した。

 昨春、東日本大震災直後の2週間、東京電力が輪番停電を実施し、多くの企業や組織、個人が対応に追われた。しかし、そこで発生した損害については、一切補償されていない現実がある。

 静岡県沼津市の寿司店経営者は、昨年の事態に憤慨する。「冷蔵庫が止まる可能性があれば、魚は仕入れられない。休業に追い込まれて数十万円の損害が出たが、訴訟を起こす体力はない。泣き寝入りするしかなかった」。

 医療機関の団体が昨年の計画停電の影響を調査したところ、複数の病院が治療を制約されたり、来院する患者が減って、少なくとも6億7000万円の損害が発生していたことが分かった。だが、損害賠償請求は起こせなかった。

 障壁となったのは、「電気供給約款」だ。約款では、「異常渇水等により電気の需給上やむをえない場合」に、電力の供給中止や使用制限を実施しても、損害賠償は免責されると記されている。今回の震災が、この「異常渇水等」に当たると東電は主張する。東電によれば、損害を訴える声はあったが、約款の免責事項に当たることを説明し、訴訟も起きていないという。

 だが、計画停電の損害について相談を受けた弁護士は、東電の主張は筋が通っていないという。

 「約款には、『当社の責めとならない理由によるものであるとき』に免責されるとある。津波による電源喪失のリスクを東電は認識しており、それに対応しなかった点で責任が発生する」

中小企業、取引停止の危機に

 計画停電の賠償責任は、不確定な状況にある。その中で、夏の計画停電は、電力会社にどんな影響を与えるのか。

 関電は電力各社の中で、原発依存度が45%と最も高かった。そして、今夏は14.9%の供給不足に陥ることが予測されている。その場合、関電は損害賠償に関して、東電と同じスタンスで、免責を主張すると見られる。

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「計画停電、責任者は誰だ」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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