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人民元取引はかけ声倒れ?

2012年6月14日(木)

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中国の通貨、人民元と日本円の直接取引が1日、始まった。ただ、恩恵は商品開発に弾みがつくFX会社などに限られそう。元建て貿易決済など、実需の拡大がカギを握る。

 円と人民元の直接取引が始まった6月1日午後。三菱東京UFJ銀行をはじめ3メガバンクの関係者は「順調な滑り出しだ」と表向きは口を揃えた。

 銀行間取引の仲介業者によると、初日の取引は1元=12円30銭~12円34銭で推移。あるブローカーは「元の実需がほとんどない中、思ったよりも取引が多かった」と振り返る。メガバンクの見立てでは、1日の取引総額は100億円前後に上ったようだ。

 ただ、今回の取引はメガバンク3行だけが参加する、歪んだ形で始まった。東京都内に拠点を構えるある銀行は「直前まで何も知らされず、中国との取引を強化したい政府主導の試みでしかない」と打ち明ける。外国銀行勢も取引の準備が間に合わなかった。仲介業者には他の銀行から「今のレートは?」との問い合わせもあったが、あくまで様子を探るだけだったという。

手数料水準は変わらず

 多くの市場関係者は「初日はご祝儀相場」と口を揃える。それでも約100億円の取引規模は、円とドルの取引に比べ50分の1程度。取引2日目に当たる4日の取引額は「初日の半分以下の水準にとどまったようだ」(メガバンク幹部)との声もあった。

 取引コストは1元当たり1銭未満ほどと、「ドルを介した従来取引とほとんど変わらなかった」(メガバンク関係者)。安住淳財務相は「第三国通貨を介さないことで取引コストが下がる」との認識を示すが、そのためには取引数量の拡大が必要だ。銀行勢にとっては手探りの船出となった。

 企業にとっても状況は同じ。日中間の貿易決済における元建ての比率は1%以下と見られる。ある大手化学メーカーも「中国に約20の拠点があるが、取引はすべてドル建て」という。中国は元建ての貿易決済や直接投資に関する規制を段階的に緩和しているが、一方で国をまたぐ資本移動に神経を尖らせてきた経緯もあり、企業側が積極的に元シフトを進めるほどの利点は見いだしにくいようだ。

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「人民元取引はかけ声倒れ?」の著者

張 勇祥

張 勇祥(ちょう・ゆうしょう)

日経ビジネス記者

2012年から日経ビジネスの記者。転々と部署を異動してきた器用貧乏。それでも、何とか中国経済はモノにしたいと願う中年記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

馬場 燃

馬場 燃(ばば・もゆる)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社の経済部などを経て、2012年4月から日経ビジネス記者。電機・IT業界を担当している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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