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薬のネット販売解禁なら、コンビニに追い風

競争が過熱する中で、プロ人材をどう育てる?

  • 足高 慶宣

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2012年6月14日(木)

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 2012年4月26日、厚生労働省は東京高裁で開かれた「インターネット等による一般用医薬品の販売に関する裁判」で逆転敗訴した(5月9日最高裁に上告)。一般用医薬品のネット販売を規制した改正薬事法の省令が「省令の委任の範囲を超える」と東京高裁に違法判断されたのは、ひとえに、「対面販売の原則」という大原則を改正薬事法に明記せずに省令にとどめた結果だ。

 今回の違法判断を受けて、楽天の三木谷浩史社長はケンコーコムを買収、2012年6月に一般用医薬品のネット販売解禁を訴えるために「新経済連盟」を立ち上げた。チェーンドラッグストア協会も店舗による医薬品のネット販売を模索するために有識者会議を開催している。厚労省は上告したが、医薬品のネット販売に向けて、それぞれの思惑は交錯している。

 もっとも、ネット販売の解禁によって勢いを増すのは、チェーンドラッグストアでもネット勢でもなく、既存のコンビニエンスストア業界ではないだろうか。

 コンビニ業界は全国の消費者の信頼を得ているだけでなく、医薬品の仕入れや販売に十二分の力を持っている。事実、最高裁の「インターネット等による一般用医薬品の販売に関する裁判」でインターネット側が再度勝訴すれば、インターネットやテレビ電話、宅急便を組合せた医薬品の販売に取り組む用意があると聞く。

 薬事法に照らせば、全国を統括した本部に薬剤師や登録販売者を置き、各店舗と双方向のネットワークを構築することで消費者の相談応需に答えられる体制を構築すれば何ら問題はない。コンビニが一般用医薬品の販売を本格的に展開するに当たっての障壁は存在しない。

 一般用医薬品1兆円、健康食品2兆円という巨大な市場の最大の供給者になるだけでなく、10兆円に達する処方箋薬にも浸透することは必至だろう。かつて酒販店が規制緩和以降、瞬く間に全国から駆逐されたように、小規模な薬局や薬店はもとより、ドラッグストアでさえ立ちゆかない状況になることは火を見るより明らかだ。

 ドン・キホーテの訴訟で提起されたディスプレイを活用した相談応需の仕組みは、コンビニであれば明日からでも展開できる。現に、ファミリーマートはヒグチ薬局と組み、東京・神田に店舗を開いた。セブンイレブンやローソンもドラッグストアとの提携を模索している。単純に、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートを合わせて、約5万件の24時間薬局ができると考えればいい。

 こういった新しい医薬品販売業者は10兆円にのぼる処方箋医薬品費を扱うことになる。調剤薬局でもらう請求書や領収書を見ればすぐにわかるが、請求額が2万円とすれば、4000円程度が調剤費や管理料の名目で薬局に入る。そのほかにも、薬価差益が約28%とすれば、合計で8000~9000円が薬局の利益になっている。

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