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ヒット商品と流行語で探る「消費トレンド」史(前編)

新生活を求めた70年代、贅沢を求めた80年代

2012年6月26日(火)

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 本連載は「言葉は社会を映し出す鏡である」という考えをコンセプトとしています。例えば「ある時代に流行した言葉を分析すると、その時代の世相を分析できる」と考えています。本連載ではこのコンセプトを元に、様々な分野の現代史を振り返ってきました。

 言葉と同様に、「ヒット商品も社会を映し出す鏡」です。つまり、ある時代にヒットした商品を分析することで、その時代の世相も把握できるのです。

 そこで今回は、ヒット商品と流行語の双方を分析することによって、70年代からゼロ年代(2000年代)にかけての「消費トレンド」を振り返ってみたいと思います。なお本稿では、それぞれの時代の消費者がどのような商品やサービスを好むのか、その傾向を「消費トレンド」と呼ぶことにします。

 またヒット商品の情報は、書籍「日経ヒット商品番付1971→2010」(日経MJ編・日本経済新聞出版社・2010年)の情報を参考にしました。日経ヒット商品番付は、日経MJ(日経流通新聞)が1971年の創刊時から毎年発表しているヒット商品ランキングのこと。相撲の番付のように、東西の横綱・大関・関脇・小結・前頭を選出しています。ヒット商品に関するランキングのなかでは、もっとも歴史の長い企画です。

 今回はその前編。1970年代と80年代の消費トレンドをそれぞれ2テーマ、振り返ってみることにします。

70年代(1):生活の防衛

 まずは「1970年代」のヒット商品と流行語を分析しましょう。日本経済にとっての1970年代は、高度経済成長期が終了した時期に当たります。とりわけ1973年に発生した第1次オイルショックが、経済を停滞させる大きな要因となりました。また日本は同年に変動相場制に移行。70年代後半には円高が進行しました。さらに70年代から80年代にかけて長らく物価上昇の時期が続きました。

 そんな70年代に登場したヒット商品や流行語を分析すると「現物志向」「節約志向」「省エネ志向」という3つの消費トレンドが浮かび上がってきます。

 第1の「現物志向」とは、お金よりモノを優先する傾向のこと。例えば1972年版のヒット商品番付(以下、番付)では、横綱として「マンション」を、大関として「ゴルフ会員権」、関脇として「絵画」を選んでいます。当時すでにインフレへの不安感が広がっていたことから、価値が変わらない(と当時の人が考えた)商品の人気が高まりました。

 第2の「節約志向」は、家計の負担にならない商品を好む傾向を指します。例えば1974年版の番付は、大関として「オセロ」や「ジグソーパズル」、「金属製バット」などを選んでいます。70年版の番付に「カラーテレビ」(大関)や「電子ジャー」(小結)や「ルームエアコン」が登場していたことと比べると、ずいぶん地味で小粒な商品が並ぶ番付だったことが分かります。

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「ヒット商品と流行語で探る「消費トレンド」史(前編)」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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