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太陽光発電の買い取り価格は42円より高い!?

新電力から引っ張りだこの状況に

  • 日経BPクリーンテック研究所

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2012年7月9日(月)

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 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(フィード・イン・タリフ=FIT)が7月からスタートした。国内各地でメガソーラー(大規模太陽光発電所)の計画が目白押しで、建設も始まっている。FITにより、太陽光発電による電力は「1キロワット時当たり42円」で20年間、電力会社が買い取る。「42円」は政府が設置した調達価格等算定委員会で決定した数字だが、需給で価格が決まる電力取引市場では、もっと高い単価での価格交渉も進んでいる。6月に開設された「分散型・グリーン売電市場」によって新電力がメガソーラーの電力を売買できるようになった。

低めに設定された再エネの原価

 卸電力取引や電力の需給管理を手掛けるベンチャー企業のエナリス(東京都足立区)は、太陽光発電電力を1キロワット時当たり42円より高い価格で20年間買い取ることを武器に、各地のメガソーラー事業者に対し、買電契約の営業で攻勢をかけている。同社は、FIT導入によって今後、大量に生まれる太陽光発電の電力を買い集め、再エネをメーンに販売することを目指す新電力(特定規模電気事業者=PPS)に卸販売する計画だ。

 エナリスに限らず、太陽光発電による電力は、新電力にとって魅力的な調達先になっている。元来、割高なはずの太陽光発電が引っ張りだこになりつつあるのだ。その背景には、買い取り価格とともに決まった「回避可能原価」の決め方にある。

 回避可能原価とは、電力会社が再エネを買い取ることで、本来行うはずだった発電をやめて燃料費などの支出を免れるコストのこと。再エネを買い取った電力会社は、回避可能原価を自己負担し、それを超える分については、電力の最終ユーザーの電力料金にサーチャージとして上乗せする。つまり、電力会社にとって、回避可能原価が実質的な再エネの購入原価となる。

 回避可能原価は、各電力会社の電気料金の算出方法を基に決めた。原発停止による燃料費の上昇分は、各社とも料金改定で折り込んでいないため、回避可能原価には含まれていない。そのため原発比率の高い関西電力の回避可能原価は1キロワット時当たり5.09円、原発のない沖縄電力で同8.19円など、地域によるばらつきがある。全国平均では6.06円だ。

 新電力の場合は、営業地域の回避可能原価を加重平均して決める。いずれにせよ、多くの原発が稼働している前提で試算したため、全体的に低くなっている。つまり、再エネの原価も低めなわけだ。原発停止による電力不足で現在、電力取引市場での13~16時の相場は1キロワット時当たり12~15円程度で、夏に向けさらに上昇するのは確実だ。再エネを同約6円で購入し、市場で販売すれば、大きな利益が出る。

 ただ、実際にはそれほど単純なビジネスではない。今後、市場に出てくる太陽光発電と風力発電の電力は、天気次第で出力が大きく変動する。新電力は、購入電力(供給)と販売電力(需要)を30分ごとに同時同量にしなければならない決まりがあり、この誤差が3%を超えると電力会社(送配電線を持つ一般電力会社)からペナルティーを課される。

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