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米国内で高まる天然ガス輸出を求める声、反対する声

輸出の可否を判断する材料とは?

  • 杉野 綾子

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2012年7月6日(金)

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 6月29日、シェールガス資源が豊富な州の選出議員が、オバマ政権に対して液化天然ガス(LNG)の輸出許可を求める書簡を送った。連邦議会において、米国産天然ガスを原料とするLNG輸出推進を求める声が上がったのはこれが初めてである。

 これに先立つ5月29日には、LNGの輸出許可を当面見合わせることをオバマ政権が決定した、と米ウォールストリート・ジャーナルが報じていた。野田佳彦首相が訪米しLNG輸出の早期承認を求めた4週間後のことであった。

 米国の天然ガス生産者の間で、輸出機運が高まっている。シェールガスの増産が可能になり、需給が緩和。天然ガス価格が低迷しているからだ。その一方で、国産天然ガスの輸出に対する懸念・反発も議会や産業界で巻き起こっている。安価な天然ガスを求めて、一度は海外に流出した米製造業が米国回帰を進めているからだ。オバマ政権はこれを「米国製造業の復活」「雇用拡大に向かい始めた」と称揚している。天然ガス消費産業が米国内で育ちつつある。11月の大統領選挙前に、国内に反対論のある論争的な問題について、重要な決断を行わない態度はごく自然なものと言えよう。

LNG輸出の可否を判断する材料とは

 米国では、事業者が天然ガス輸出する場合、エネルギー省による許可が必要だ。審査基準は公共の利益に適うか、すなわち、1)輸出により国内のガス不足や価格高騰を招かないか、2)国内経済活動及び雇用に対して負の影響を与えないか、3)輸出が国際的な天然ガス取引の透明性・競争的市場育成に寄与するか、である。

 米エネルギー省は、米国と自由貿易協定(FTA)を締結している国向けの輸出は、これらの公益に反しない限り速やかに許可する。だが、FTAを締結していない国向けの輸出は個別に審査する。同省がこの審査をする際の参照材料の1つに、同省エネルギー情報局(EIA)が発表する、将来の天然ガス市場に関する長期エネルギー需給見通しがある。EIAが最新の見通しを2012年6月27日に公表したので、天然ガス及び液化天然ガス(LNG)の輸出に特に関係の深い項目を紹介する。

 EIAが今回発表した見通し(Annual Energy Outlook:AEO2012)は、2035年までの米国のエネルギー需給について、経済成長や人口増、エネルギー消費機器の効率改善など一定の前提条件を置いて分析したものである。

 エネルギー政策については2011年12月時点で実施済みまたは決定済みの政策が継続することを想定している。2011年12月までにLNGの輸出許可を獲得したのはCheniere社によるSabine Pass(液化能力1600万トン)だけである。従ってAEO2012は、2035年まで、さらなる輸出許可が出ない前提で推計している。

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