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「妻持ち会長様」仕様の特別室など、もういらない

1泊7万5000円相当、遙の入院体験記

2012年7月13日(金)

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 ご相談

 問い:職場の意思決定層はほとんどが男性です。女性である自分は生かせるのか、その鍵は何か教えてください。(20代女性)

 遙から

 男性目線のビジネスが、どういう限界を持つか、身をもって感じ知る機会があった。

 体調を崩し、大病院の特別室に入院した。巨大ビルの最上階。あらゆるわがままが最大限許される特別患者だ。どれくらいわがままが通るのか、看護師に聞いた。

 「見舞客は何時まででしょう」

 看護師はことなげに答える。

 「このフロアは特別フロアですので、何時でも」
 「何時でも、って、限界は?」
 「深夜1時に来られた方もあります」

 それくらい、特別、だ。

 革張りの豪華応接セットのある応接室はベッドエリアより広い。眺めが一望できるワイドビューの窓。キッチン付き風呂付き。妻が十分泊まりで付き添えるどこかの会長様向きの部屋だ。

 そこに泊まってやった。

 嘘。

 職業柄、広告価値があると判断されたのか、当然のように特別室になってしまった。もし聞かれていたら「一番安い個室で」と言っていたに違いない。

いったい何時になったらメイクを落とせるのか

 病院経営も今の経済の渦中にある。高額料金がとれる個室に至るまで全フロアを満床へと努力するのは治療と同じかそれ以上に組織としては重要なことだ。どうだとばかり最も広い部屋が私にあてがわれたのが壁に貼られたフロア図面で分かった。

 そもそも“特別室”と聞くなり私の入院準備には「ちゃんとしなきゃ」スイッチが入っていた。よれよれのパジャマじゃなく、誰が見舞いに来てもいいガウン。それを脱いでもなおくたびれた感のない部屋着。そしてメイク道具。病院特有の臭いを消すためのアロマグッズ。冗談のようだが、真剣に、旅行のような準備をやった。もちろん入院するくらいだからしんどい。ハンパなく、しんどい。だが私の勘が言うのだ。ハシやコップ、タオルなどの準備より、メイク道具を忘れるな、と。

…そして私のそれは当たった。

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「「妻持ち会長様」仕様の特別室など、もういらない」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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三品 和広 神戸大学教授