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「補助金切れ」マツダを救うか

  • 伊藤 正倫

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2012年7月20日(金)

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低燃費ディーゼルエンジンが、マツダの命綱となりつつある。夏に切れるエコカー補助金とは別の優遇制度で、恩恵を享受。対象車種の増産で、「ディーゼルのマツダ」の地位を築けるか。

 「ライバルの低燃費車にはエコカー補助金の反動減が出るだろうし、EV(電気自動車)も盛り上がりに欠ける。需要を一気に取り込みたい」

 7月3日、マツダの山内孝社長はいつになく饒舌だった。この日、国内のSUV(多目的スポーツ車)販売で快走を続ける「CX-5」の増産を発表。来年3月に同車の年間生産能力を24万台と当初計画(16万台)の5割増とし、今年8月にまず20万台まで引き上げる。

 8月には、今年前半の国内自動車販売を後押ししたエコカー補助金の予算が払底する。補助金で先食いされた新車需要の急減は確実。トヨタ自動車や日産自動車が国内生産能力の削減に舵を切る中、なぜマツダは増産へとアクセルを踏むのか。その背景にあるのが、もう1つの補助金だ。

 それは「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」。EVやPHV(プラグインハイブリッド車)が対象と思われがちだが、一定の環境規制をクリアした「クリーンディーゼル自動車」にも適用される。購入者が6年以上保有することが条件で、2012年度の予算枠440億円に対して7月4日時点の申請受理額は29億円。補助金原資はまだまだ潤沢にある。

 マツダはCX-5でディーゼル車とガソリン車の両方を用意し、現状では販売台数の約8割がディーゼル車だ。NOx(窒素酸化物)の高価な後処理装置なしに、クリーンかつ低燃費のディーゼルエンジンを独自開発し、価格をガソリン車のSUV並み(約250万円)に抑えたことが奏功した。

 エコカー補助金かクリーンエネルギー補助金のどちらかが受けられ、補助額はCX-5の場合、前者が10万円に対して後者は最大18万円。一方で、ガソリン車はエコカー補助金のみだ。

マツダだけ反動減を恐れず?

 今夏以降は、このクリーンエネルギー補助金だけが切れずに残りそうだ。EVも同じくクリーンエネルギー補助金を受けられるが、割高感から需要の盛り上がりは期待したほどではないとの見方が多い。マツダ以外にディーゼル車が主力車種に育っている国内メーカーがないことを考えると、マツダは補助金効果を引き続き謳歌できる唯一のメーカーとなり得る。

 4期連続の最終赤字を計上し、今年度の黒字転換が至上命題の同社にとって、願ってもない追い風。畳みかけるように、今秋にはセダン「アテンザ(海外名マツダ6)」でもディーゼル車を投入する。同社幹部は「新型アテンザは高級感あるスポーティーなデザインに仕上がった。CX-5の顧客層は異なり、両者でディーゼル需要を食い合うことなく売れる」と自信を示す。

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