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体制改革こそ大阪維新の本質

  • 堺屋 太一

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2012年7月31日(火)

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政界の“台風の目”として注目を集める「大阪維新の会」。だが政局の観点から論じると本質を見誤るとの指摘も根強い。橋下徹・大阪市長のブレーンの堺屋太一氏が真意を説く。

 7月5日、民主、自民、公明、みんな、国民新の与野党5党の協議が整い、「大阪都構想」の実現を後押しする法案が今国会で成立する運びとなった。橋下徹・大阪市長が代表を務める「大阪維新の会」の望み通りではないが、相当程度にその主張が通ったと言える。

 世の中は「棒ほど願って針ほどかなう」のが常だが、今回は「棒の願いが箸ほどはかなった」と言えるだろう。

 維新の会は、今や、全国の注目を集め、その動向に関する数多くの報道がなされている。しかし、その真の目的と行動が正確に伝わっているとは言えない。

 政治には、政局、政策、体制改革の3段階がある。政局とは、何党が政権を取り、誰が首相になるかの争い。言わば「誰が果実を配るか」の話だ。

 政策とは、どんな規制をし、どの事業を実施し、どこに予算をつけるかの話である。いわば「どこにどれだけの果実を配るか」である。野田佳彦首相は消費税を引き上げ、官僚により多くの果実を配ることにした。

 これに対して体制改革とは、国の統治構造と国政の目指す倫理をどうするかの問題である。いわば、果樹園の地形を変え、土壌を改良し、樹木を植え替えようというのである。

 大阪維新の会が目指しているのはこの体制改革だ。この国の仕組みと目標を変えようという運動だ。まずこのことを、正確に見てほしい。

今の日本は「第3の敗戦」状況

 今、日本は「第3の敗戦」と言うべき状況にある。

 第1の敗戦は幕末(1860年代)、第2の敗戦は太平洋戦争での敗北(1940年代)、そして今(2010年代)が第3の敗戦、戦後60年間続いてきた体制が総崩れとなっているのだ。

 「戦後体制」とは何か。それは(1)官僚主導(2)中央集権(3)供給者優先──である。この3つが相補い、相支えて、戦後復興と高度成長を実現する一方、地域社会を消滅させ、家庭の団欒を破壊し、個人の独創を抑圧してきた。

 その結果、1980年代までは、日本は「近代工業社会の天国」とも言えるほどに繁栄し、1億総中流の幻想と核家族職縁社会の安住に酔っていられた。「物財の豊かさが人間の幸せだ」と信じる近代工業社会の文明が世界を覆っていたからである。

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