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ホンダの意外な「復活の狼煙」

2012年8月2日(木)

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「ホンダらしさが感じられない」と言われて久しい。ところが、8月発売の意外な商品に「イズム」が宿っていた。被災地の声を拾った開発物語が、復活劇の幕開けとなるか。

 8月上旬、一般家庭や飲食店などで利用されているLPガスのタンクで発電する「低圧LPガス発電機」が発売される。東日本大震災の被災者から、「LPガスのタンクが軒下に残っている。これを使って発電できないか」と問い合わせを受けて、開発された製品だ。

 作ったのはホンダと矢崎総業。本体はホンダの汎用機部門が開発し、タンクとの接続部分などを矢崎総業が担当した。セット価格で23万790円になる。

矢崎総業の社員に「低圧LPガス発電機」の試作品を紹介するホンダ開発陣

 「開発期間はこれまでの半分程度。発電機の技術はあったが、これほど早く発売できるとは考えていなかった」

 担当した初谷勉・本田技術研究所汎用R&Dセンター第1開発室第1ブロック主任研究員は、そう振り返る。

 2年前、ホンダは家庭用コンロに使うカセットガスを燃料にした小型発電機「エネポ」を開発している。被災者は、これをLPガスとつないで使おうと考えたわけだ。ところが、カセットガスとLPガスでは、容器の形状や燃料の特性が異なるため、発電できない。

 被災地のために開発する――。昨年4月、ホンダはガス機器で高い技術力を誇る矢崎総業と連携して、突破口を探った。矢崎総業はLPガスタンクと発電機を接続するバルブやホースの技術を駆使して、「液化石油ガス法」に基づく認証を申請した。昨年9月、ついに認可が下りる。そこからホンダと矢崎総業の「LPガス発電機」開発が本格的にスタートした。

「大企業病」を克服する

 「発売は2012年10月」。ホンダは当初、矢崎総業にそう説明していた。生産や調達、販売などの部署と協議した結果だった。だが、電力需要がピークを迎える夏に間に合わせたい。初谷氏らホンダ開発陣は「せめて8月に発売したい」と社内で説いて回った。

 それは、本田技術研究所の山本芳春社長が推し進める「社内改革」に合致していた。かつては、風通しの良い社風で、傑出した製品を他社に先駆けて開発していたホンダ。だが、いつしか組織が肥大化し、「大企業病」の症状が生まれていた。「スピード開発のモデルケースになるかもしれない」。ホンダは開発陣を倍増させる決断を下す。

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「ホンダの意外な「復活の狼煙」」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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