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ユーロ危機、企業業績を直撃

  • 阿部 貴浩

  • 伊藤 正倫

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2012年8月6日(月)

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欧州の債務危機が日本企業の業績を直撃している。円高・ユーロ安に加え、欧州の景気悪化が新興国にも飛び火した。環境急変に早くも回復シナリオを見直す動きが広がる。

 「ドイツで投資抑制の動きが出ないか危惧している。市場の先行きは不透明で予断を許さない」

 7月27日、2012年4~6月期の業績を発表した富士通の加藤和彦CFO(最高財務責任者)は、欧州市場の需要動向について強い懸念を示した。

 4~6月期は営業損益が250億円の赤字で、前年同期より赤字が79億円増えた。本業である情報システムの開発・運用事業の部門売上高は前年同期比で5%減少。国内は横ばいだが、海外は12%の減収になった。

 減収の主要因は欧州だ。情報化投資が抑制され、サーバーなどの売り上げが減少した。ユーロ圏の中で比較的経済が安定していたドイツでさえ、今後、投資が停滞する可能性が高まっている。

 鎮火の兆しが見えない欧州の債務危機。ギリシャに続き、スペインで金利が急上昇し、財務不安が高まる。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は「ユーロ安定へあらゆる手段を取る」と述べ、ユーロ圏の各国は南欧の国債購入など緊急対策を検討しているが、足並みは乱れ、迅速な対策が打てない状況だ。

 欧州の経済混乱は日本にとって対岸の火事ではない。既に日本企業の業績に悪影響を与えている。

ユーロ安、対策立てにくく

 直接的な影響が大きいのはユーロ安に伴う円高だ。4月に1ユーロ=110円程度だった為替相場は、7月に一時、1ユーロ=94円台まで円高が進んだ。

 多くの企業が業績予想の前提としている為替相場は1ユーロ=100~105円程度で、想定を上回る円高が収益を圧迫する。欧州で事業を幅広く展開する企業ほど影響を受けやすく、ソニーの場合で1円の円高・ユーロ安は年間で60億円程度の営業減益要因になる。

 ドルに対する円高なら、ドル建ての部材購入を増やすなどの方策で、為替変動の影響を軽減できる。しかし、ユーロに対する円高は対策が難しい。ある大手電機の幹部は「ユーロ建てで購入できる部材はほとんどない。お手上げだ」とため息をつく。

 欧州地域では消費低迷や投資抑制など経済の冷え込みが深刻だ。「2012年度の欧州全体の自動車需要は5~10%減との見方も出てきた」と日産自動車の田川丈二・執行役員は、欧州の自動車市場に黄信号が灯ったことを認める。日産が5月に予想した今年度の欧州需要は前期比0.6%減の1825万台だったが、南欧を中心に、想定以上に需要が減少している。

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