• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ダイナム、香港上場の余波

2012年8月23日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

パチンコホール大手のダイナムが香港に上場した。日本ではグレーゾーン業種の上場に、投資家や市場は困惑。追随する同業他社にも影響が出るなど、波紋を広げそうだ。

 今月6日に香港に上場したばかりのパチンコホール大手ダイナムジャパンホールディングスの取引銀行が、ダイナム株を市場で取得するらしい――。市場関係者の間で、そんな観測が広がっている。

 日本企業で初めて香港証券取引所にIPO(新規株式公開)を果たしたダイナム。しかし、8月13日時点の株価は、公募価格(14香港ドル)を10%余り下回り、商いも伸び悩む。需給改善のための苦肉の策として、銀行が一時的に買い支えに動くと見られている。

 なぜ、上場当初から厳しい状況になったのか。そもそも、日本で未上場のダイナムが、海外上場を選んだことには訳がある。国内では「三店方式」と呼ばれる景品換金の適法性が「グレーゾーン」とされ、パチンコホール運営会社の上場が承認されていない。

悲願の株式上場を香港で果たしたダイナムジャパンホールディングスの佐藤洋治社長だが、株価低迷などで厳しい局面は続く(写真:菅野 勝男)

 「シンガポール市場は(パチンコホールの上場に)ネガティブだったし、韓国でも評価が低く難しかった」(佐藤洋治社長)ために、事実上、香港上場が残された唯一の道だった。

 だが、香港でも、「合法か微妙な業種への投資はリスクが高い」(業界関係者)と見られ、上場前のダイナム株への申し込みは低迷した。米国などの約90の投資家を回り、何とか公募株数はさばいたものの、上場直後は売りが優勢で、公開初日から株価が下落した。

 上場が難航したことは、上場形態からも読み取れる。同社は今回、日本の株式を裏づけに発行する預託証券を使わず、原株で上場した。この方式では、将来日本で上場する場合の手続きが煩雑になる。佐藤社長は、「バンク・オブ・ニューヨーク・メロンやJPモルガンなど、(預託証券を扱う)4つの欧米金融機関にはすべて打診したが、断られた」と苦笑する。グレーゾーン業種を扱うことへのレピュテーション(風評)リスクも背景にあったようだ。

香港以外は「パチンコ離れ」か

 数々の障害に阻まれながら、ダイナムはなぜ上場にこだわったのか。佐藤社長は「社会的なステータスを高めることが一番の狙い。資金調達は主目的ではない」と話す。株式相場が低迷していた状況であえて上場したことは、佐藤社長の発言を裏づける。

 同社の背中を押したもう1つの要因は、縮小する国内市場への危機感だ。

 パチンコ業界は現在でも個人経営の店が多く残り、業界2位のダイナムでも店舗シェアは3%程度にとどまる。しかし、上場を果たしたことで、株式交換によって他社を買収する選択肢を手に入れた。海外への進出なども計画するが、当面は国内でのシェア向上に注力したいというのが本音だ。

コメント0

「時事深層」のバックナンバー

一覧

「ダイナム、香港上場の余波」の著者

田中 深一郎

田中 深一郎(たなか・しんいちろう)

日経ビジネス記者

日経新聞科学技術部、証券部を経て、2012年4月より日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

人々が働きたいという会社になるには 「働きやすさ」と「働きがい」、この2つが必要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長