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JALの「公平性」、羽田に飛び火

2012年8月28日(火)

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再上場を間近に控えた日本航空を巡り、競争の公平性を問う議論が活発化している。論議は2013年の羽田空港発着枠の増加を見据えたつばぜり合いに発展。残りわずかな“プレミアムチケット”を獲得するため、政治まで巻き込んだ争奪戦が続く。

 「迷惑をかけた関係者、お客様、国民の皆様へのお詫びと感謝の気持ちを忘れたことはありません」

 2013年3月期第1四半期決算会見の場で、日本航空(JAL)の稲盛和夫名誉会長と植木義晴社長は、異口同音にこうした言葉を発した。

 経営破綻から2年余り。JALは2012年4~6月期決算で過去最高益を記録した。東京証券取引所への上場申請も終え、9月19日の再上場までいよいよ1カ月を切った。

 だがここにきて、先行きに暗雲が垂れ込めている。再建を巡り、公平性を問う議論が再び活発化しているのだ。

 「公平公正な競争は果たして担保されたのか」。ライバルの全日本空輸(ANA)の伊東信一郎社長は、今年5月、国の過剰支援が競争環境を歪めたという主張を、改めて声高にぶち上げた。

 この指摘に今夏、自由民主党が動いた。8月7日、衆院国土交通委員会の集中審議では、自民党航空問題プロジェクトチームに参加する議員などが立て続けに国や民主党政権へ非難をぶつけた。公的資金がつぎ込まれた中での新規路線の開設やLCC(格安航空会社)への出資、新型機材の購入の是非を問う声や、破綻による巨額の法人税免除を改めるべきだなどという主張が続いた。

 JALは先の決算会見で、これらの指摘に対し、「手元資金が3500億円を下回ったことはなく、企業再生支援機構から借り入れた資金で投資を行ったことはない」「法律にのっとったうえで法人税が免除されたのであって、JALだけが特別措置を受けているわけではない」と弁明している。だが、この説明がかき消されてしまうほど、不平等論の声は高まっている。

 再上場まで1カ月を切った今、なぜ改めて不平等論争が活発化したのか。ANA側には、JAL再建の妥当性を問うと同時に、もう1つの狙いがあるようだ。それが、今夏から検討会議が始まった羽田空港の発着枠配分である。

 羽田空港では2010年10月に4本目となるD滑走路の供用を始め、発着枠が増えた。2010年10月以降は国内線と国際線を段階的に増やしてきた。そして2013年3月末の夏ダイヤからは、国内線がさらに2万回、2013年度末には国際線の昼間時間帯が3万回追加される予定だ。

 国内航空旅客の6割以上が使う羽田は、航空会社にとって貴重なドル箱。枠の配分が増えるほど、競争には優位に働く。そのうえ羽田では、今後2回の増枠以降は当面、発着枠を増やす見通しがない。つまり今回の発着枠配分が、最後の“プレミアムチケット”と言えるわけだ。

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「JALの「公平性」、羽田に飛び火」の著者

日野 なおみ

日野 なおみ(ひの・なおみ)

日経ビジネスクロスメディア編集長

月刊誌「日経トレンディ」を経て、2011年から「日経ビジネス」記者。航空・運輸業界や小売業界などを担当。2017年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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