• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

意外な候補、ポール・ライアンの素顔

若き副大統領候補の破壊力を計る

  • 西川 賢(津田塾大学学芸学部国際関係学科准教授)

バックナンバー

2012年9月4日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 かねてから様々な憶測が乱れ飛んでいた米共和党のミット・ロムニー候補の副大統領選びであるが、結局のところ選ばれたのは史上6番目に若い副大統領候補、42歳のポール・ライアン下院議員(ウィスコンシン州選出)であった。下馬評ではロブ・ポートマンやティム・ポレンティーの名をあげる声が多かったので、この選択についてやや虚を突かれたように感じた人も多かったのではないだろうか。実際、下院議員が副大統領候補に選ばれるのは1964年のウィリアム・ミラー候補(共和党)、1984年のジェラルディン・フェラーロ候補(民主党)のみで、これまで2回しか前例のない出来事である。

 さて、このハンサムで若い副大統領候補の選出は何かと話題になっているようだが、実際のところライアンの選出は選挙にどのような影響を与えるであろうか。

ライアンとはどのような人物か?

 まず、ライアンのこれまで経歴は以下のようなものである。

 ライアンは1970年ウィスコンシン州ジェーンズビルに生まれ、オハイオ州にあるマイアミ大学在学中に連邦議会でインターンとして働き、その後もカステン議員やブラウンバック議員、ケンプ副大統領候補のスタッフとして勤務して経験を積んでいる。1996年にウィスコンシン州連邦下院議員選挙区第1区から立候補して当選を果たして以来、当選を重ねること7回、2010年の中間選挙での勝利を受けて、翌年には若くして下院の予算委員長に就任した。

 この他、ライアンが保守的な共和党下院議員で構成される「共和党研究会」(Republican Study Committee)に所属していることも注目されよう。同研究会は小さな政府の実現や国防の強化、あるいは個人の自由と財産権の保護、伝統的家族価値の保持など、社会的・経済的に保守的なアジェンダの推進と政策の実現を目指して活動していることで知られている。

 中でもライアンの名を一躍有名にしたのは、「アメリカの将来のためのロードマップ」という歳出削減・財政再建法案を2008年5月に提案したことである。この「ロードマップ」のなかでライアンは大幅な減税や政府支出の大胆な削減、思い切った福祉制度改革を掲げ、財政保守としての立場を明らかにしており、2008年の大統領選挙ではジョン・マケイン候補にも影響を与えたという。経済的争点以外に人工妊娠中絶や同性婚といった社会的な争点においても、ライアンは概ね保守的なスタンスをとっている。

 ライアンは自らの個人主義と自由放任的資本主義に対する信条は有名なリバタリアン思想家であるアイン・ランドから影響を受けたものだと語っている。また自らがスタッフとして仕えた元副大統領候補のジャック・ケンプを自分のロール・モデルにしていると述べていることも興味深い点である。

 以上、思想的にも、政策的にも、更には経歴の上でもライアンはまさに保守のホープ、共和党若手の星といった存在といえるのではないだろうか。

コメント0

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

誰もやらない領域を根気強く続けられるかが成功の秘訣。

田坂 正樹 ピーバンドットコム社長