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「政冷経寒」の時代へ、日本に試練

中国、暴走する反日

2012年9月24日(月)

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日本政府が尖閣諸島を国有化したことに反発するデモが中国全土に広まった。デモが収束したとしても、周辺海域での衝突や対中経済の停滞は免れない。「政冷経熱」から「政冷経寒」の時代への突入は、日本企業にとって新たな試練となる。

 満州事変の発端となった「柳条湖事件」から81年目の9月18日も、50を超える中国の都市で反日デモが起きた。1931年、当時日本が所有していた南満州鉄道の線路を旧日本軍が自ら爆破し、それを中国軍の犯行として戦争が始まった。中国人なら知らぬ者がいない「屈辱の日」として記憶されている。

 日本政府が沖縄県・尖閣諸島を国有化したのも、中国人の目からすれば日本側の暴挙と映る。中国の子供は地理の教科書で「釣魚島(ディアォユーダォ)(尖閣諸島の中国名)は中国固有の領土」と教えられて育つ。海底の資源が確認された70年代以降、中国側が急に自国領土と主張し始めたという日本側の声は恐らく耳に届いていない。だからこそ、日本に対する反発が中国全土に広がっている。

 デモ参加者の一部は暴徒と化し、現地に進出した日系企業に多大な被害を与えた。イオンは青島(チンタオ)(山東省)に出店していたスーパー「ジャスコ」が壊滅的な被害を受け、被害総額は25億円に達するという。湖南省の省都、長沙(チャンシャー)で百貨店を展開している平和堂(滋賀県)も宝飾品を中心に商品が略奪され、店舗再開のめどは立っていない。

「民間版経済制裁」という空気

 日本車も目の敵にされている。トヨタ自動車やホンダなど日系メーカーの販売店が放火の被害を受けたほか、中国人が所有するクルマでも日本車と分かれば暴徒の攻撃対象となっている。

 生産活動にも大きな影響が出始めている。電子部品メーカーのミツミ電機は青島の工場が全焼。パナソニックでも青島と蘇州(江蘇省)で工場の一部設備が破壊された。

 こうした違法行為に対して中国人の中からも批判の声は上がっている。反日デモを容認している政府も、略奪や破壊など違法行為については厳正に対処する方針を示してはいる。ただ、反日の機運がデモとは異なった形で広がり始めていることの方が深刻だ。

 化粧品や宝飾品などを扱う湖南省のテレビ通販番組「嘉麗(ジャーリー)」は12日からコーセーなど日本製品の取り扱いを一斉に中止した。電話で注文してきた人が「釣魚島は中国の領土」と言えばその場で20元(約260円)を割り引く“サービス”まで登場させた。

 こうした「日貨下架(日本製品は販売中止)」の動きはほかの小売業でも急速に広がっている。大手スーパーチェーン「大潤発(ダールンファー)(RT-MART)」は、家電製品から日用雑貨品に至るまで日系企業の商品を売り場から排除している。「聚尚網(ジューシャンワン)」など複数の通販サイトも日本ブランドの商品の取り扱いを停止した。

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「「政冷経寒」の時代へ、日本に試練」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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