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迷走シャープ、年内が勝負

2012年10月12日(金)

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シャープが今期中の資金繰りに何とかメドをつけた。だが、追加融資を決めた銀行関係者は、「猶予は半年」と厳しい。年末にかけて、中小型液晶の受注動向が焦点になる。

 「この3カ月で急速に業績が悪化し、経営破綻の可能性すらあった。これで、半年ほど猶予ができた」

 シャープの主要取引銀行のみずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行は9月下旬、同社に対し総額3600億円の新規融資を決めた。ある銀行関係者は、約2カ月間の融資交渉の舞台裏をこう振り返る。

 シャープは資金支援の見返りに、両銀行に再建計画を提出した。2014年3月期の連結最終黒字化を必達目標とするため、中国・南京やマレーシアのテレビ組み立て工場を売却する案などを提示。これに伴い、人員削減も8月時点の公表値から2倍多い1万人規模に拡大する可能性を示した。以前より踏み込んだリストラ策を、銀行側はひとまず評価した格好だ。

 ただ、今回の融資はあくまで2013年6月までの運転資金を確保したにすぎない。業績が想定通りに回復しなければ、来年9月に控える2000億円の社債償還は乗り越えられない。銀行は、来期の黒字化に向けて、早くも計画の実効性について目を光らせ始めた。

 焦点になるのは、スマートフォンやタブレット向けの中小型液晶パネルを生産する亀山工場(三重県亀山市)の動向だ。シャープが8月、2013年3月期の最終損益を当初予想の300億円の赤字から2500億円の赤字に引き下げた要因の1つは、米アップル向けの中小型液晶パネルの受注が想定を大きく下回ったことにある。

亀山の稼働率がカギ

 特に、一時期より持ち直したとはいえ、新型液晶「IGZO」を生産する亀山第2工場の稼働低迷は深刻。アップルの「iPad」向けパネルの生産が伸び悩んでいる。金融機関は、「同工場が業績悪化のすべての元凶。稼働率は毎月チェックする」と気を緩めない。

 シャープの命運が決するのに、半年もかからない可能性もある。アップルは来年以降のiPad向けパネルの発注を、今秋以降、徐々に具体化すると見られる。いったん韓国勢に奪われた受注をシャープがどの程度取り返せるかが、最初のポイントだ。

 シャープは、アップルへの依存度を下げるため、米マイクロソフトが10月に発売する基本ソフト「Windows 8」を搭載する薄型ノートPC「ウルトラブック」など、IGZOの新規用途の開拓を急いでいる。

 パソコン各社は、来年夏モデルから超高精細のウルトラブックを発売すると見られる。業界関係者は「年内にはパネルの受注動向が判明する。しかし、IGZO以外にも競合技術はあるため、シャープがどれだけシェアを奪えるかは判然としない」と話す。

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「迷走シャープ、年内が勝負」の著者

田中 深一郎

田中 深一郎(たなか・しんいちろう)

日経ビジネス記者

日経新聞科学技術部、証券部を経て、2012年4月より日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

馬場 燃

馬場 燃(ばば・もゆる)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社の経済部などを経て、2012年4月から日経ビジネス記者。電機・IT業界を担当している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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