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中国の日本車離れ、長期化の懸念

2012年10月23日(火)

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反日デモの影響で日本車の中国販売に急ブレーキがかかった。主要メーカー合計で1000億円規模の減益要因になるとの試算もある。買い控えは長期化するとの見方が支配的。自動車以外へも影響は広がっている。

 「『レクサスRX270』は6万元(約75万円)引きの45万5000元。さらに1万5000元分のオプションなどをサービス」

 「『マツダ6(日本名アテンザ)』は4万元引きの13万9800元」

 「ホンダ『CR-V』は1万元引き」

 中国では10月初めの国慶節休暇を挟み、秋口が自動車販売の書き入れ時と言われる。だが、反日デモの影響で日本車の販売は軒並み大幅減になった。インターネット大手「新浪(sina)」のサイトでは、日本車メーカーの主力車種の値引き情報が目につく。これまで日本車メーカーは値引き幅が小さく、強気の販売姿勢が目立っていた。現在の値引き幅は欧米メーカーと同じ水準か、上回ることも珍しくない。

 中国の自動車販売は1~9月累計が1409万台と前年同期比3.4%増にとどまり、景気減速を受けて頭打ちになっていた。日本車メーカーにとっては尖閣諸島の問題に端を発した反日運動が追い打ちをかける形になった。9月の日本車メーカーの中国販売はトヨタ自動車が前年同月比48.9%減、日産自動車35.3%減、ホンダ40.5%減。3社はいずれも2013年3月期に前期比2ケタかそれに近い販売増を見込んでいたが、達成は困難になりつつある。

 愛国心をアピールするため、表立って日本製品の購入を控える「不買運動」だけが日本車の販売急減を引き起こしたわけではない。反日デモの際に暴徒化した民衆が日本車を破壊したり、ひっくり返したりする光景を多くの人がテレビなどで目にし、身の危険を案じて日本車の購入を見送っているのだ。

 2005年や2010年に発生した反日デモでも不買が広がったが、1~2カ月ほどで収束した。今回はデモ時の暴徒化が激しかっただけに、影響は長期化するとの見方が支配的。それだけに問題の根は深そうだ。こうした状況を変えようと、新たな動きも出ている。

トヨタ、修理費「全額負担」

 中国でトヨタ車を販売する一部の店舗は、デモで被害に遭った車両を修理に出した場合、保険でカバーされない部分の費用を負担するほか、買い替えの際は2万元の補助金を出すサービスを始めた。仮に壊されても資金負担が発生しないことを、購入に二の足を踏む顧客へアピールしている。販売の現場で始まった自発的な動きのようで、トヨタは「販売店が独自に顧客への補償を始めているケースもあるようだが、詳細は把握していない」と言う。こうした取り組みは日本車メーカーの信頼回復につながる可能性もある。だが、即効性が期待できるかどうかは微妙だ。今後は販売減がいつまで続き、日本車メーカーの収益にどれだけの打撃を与えるかが焦点になる。

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「中国の日本車離れ、長期化の懸念」の著者

張 勇祥

張 勇祥(ちょう・ゆうしょう)

日経ビジネス記者

2012年から日経ビジネスの記者。転々と部署を異動してきた器用貧乏。それでも、何とか中国経済はモノにしたいと願う中年記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

吉野 次郎

吉野 次郎(よしの・じろう)

日本経済新聞社記者

1996年、日経BPに入社。2007年から日経ビジネス編集部で電機業界や自動車業界、企業の不祥事を担当。2015年4月から日本経済新聞社電子編集部に出向中。産業、経済事件を中心に取材・執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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