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世界は財政緊縮先送りへ

2012年10月24日(水)

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48年ぶりに東京で年次総会を開いた国際通貨基金(IMF)・世界銀行。世界景気に回復の兆しがうかがえず、積極的な財政健全化路線を軌道修正した。「脱・緊縮」は消費税増税など日本の財政再建の議論を揺さぶりかねない。

 「力強く立ち上がっている東北の方々の勇気と協力の精神はまさに今、我々が必要としていることだ」

 国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会期間(9~14日)の最初に開いた関連会合の「防災と開発に関する仙台会合」に出席したクリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事は仙台市の被災地を視察した際、復興に携わる人々の姿を、世界経済の立て直しに向けた各国の取り組みに重ね合わせた。

 ラガルド氏が世界経済に対して協力的と評価したのが日米欧の中央銀行だった。欧州中央銀行(ECB)が南欧諸国などの国債を新たに買い取る策を決定したほか、米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)を導入。日銀もこれらに呼応して資産買い入れ基金の増額を決めるなど、総会直前の9月に中央銀行の政策変更が相次いだ。

 ただ、ラガルド氏には協力的な行動がなお一部にとどまると映るようだ。「もっとたくさんのプレーヤーの参加が必要で、協力的なゲーム展開によって参加者全員が得をする『プラスサム・ゲーム』に持ち込むことができる」。

 言うまでもなく、視線の先には欧州がある。ユーロ圏の債務危機は小康を保っているとはいえ、スペインの銀行問題などの火種がくすぶり続ける。日本開催の総会の主役を演じたのはやはり欧州だった。

 欧州問題がもたつく間に世界経済は減速感を強めている。IMFは総会に合わせて発表した2012~13年の世界経済の成長率見通しを前回7月時点から下方修正した。世界全体では2012年が7月より0.2ポイント低い3.3%、2013年も同0.3ポイント低い3.6%とした。主要国で修正幅が大きかったのが欧州。ユーロ圏は2013年に同0.5ポイント低い0.2%に落ち込む見込みだ。

 日本は2012年が同0.2ポイント低い2.2%、2013年が同0.3ポイント低い1.2%。来年に向けた落ち込みが目を引く。

 中国やインド、ブラジルなど、リーマンショック後に世界経済の回復を牽引してきた新興国の成長鈍化も鮮明になり、欧州問題が次の段階に入りつつあることを強く印象づけた。

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「世界は財政緊縮先送りへ」の著者

松村 伸二

松村 伸二(まつむら・しんじ)

前日経ビジネス副編集長

日刊紙の日本経済新聞、リアルタイム速報の日経QUICKニュース(NQN)、テレビの日経CNBC、週刊誌の「日経ビジネス」と、日経グループの様々な媒体を渡り歩き、マーケット記事を中心に情報発信を続ける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

馬場 燃

馬場 燃(ばば・もゆる)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社の経済部などを経て、2012年4月から日経ビジネス記者。電機・IT業界を担当している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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