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発表から6年、山中教授のスピード受賞はなぜ実現したのか

共同受賞者、ガードン教授の半世紀前の偉業

  • 橋本 宗明

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2012年10月22日(月)

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 2012年のノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授。「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を作製した研究成果を報告してからわずか6年というスピード受賞だった。

 「『ノーベル賞の受賞は思ったより早かった。臨床応用の実績が出てからだと思っていた』という感想を持っておられる方が多いのではないか」。ノーベル賞受賞決定後の10月11日、日経バイオテクによる単独インタビューの際に山中教授はこのように切り出した。

 昨今のノーベル賞の受賞者を見ると、その成果が産業化されるなど、実社会に貢献するようになってから受賞しているケースが多い。その点からいうと確かに少し早いようだが、共同受賞者である英ケンブリッジ大学のジョン・ガードン教授の研究業績を検証すると、見え方が違ってくる。

共同受賞者ガードン教授による発見のインパクト

 ガードン教授は1962年に、アフリカツメガエルのオタマジャクシの小腸の細胞の核を、核を取り除いた未受精卵に移植して、オタマジャクシにまで成長させられることを示した。

 生物が卵から成体になる過程で、未分化な細胞は皮膚や筋肉、髪の毛、各種の臓器といったそれぞれの組織を構成する特殊な細胞へと分化していく。しかし、特殊な細胞から取り出した核に含まれるDNAは、再び全ての細胞に分化できる能力を有することが、ガードン教授の研究によって示されたわけだ。

 山中教授はその44年後の2006年に、山中4因子と呼ばれる4種類のたんぱく質を用いてマウスの体細胞を受精した直後の胚と同じような状態にまで“初期化”し、さまざまな組織の細胞に変化できるiPS細胞になれることを示した。

 ガードン教授の実験では、成熟して特殊化した細胞の核を、未成熟で多能性を持つ状態に戻せることはわかっていたが、山中教授らの研究によって、たった4つの遺伝子を作用させるだけで、成熟した細胞そのものを未成熟な状態にまで戻せることが分かった。

 では、ガードン教授の発見はどのようなインパクトのあるものだったのか。ここで浮かび上がるのが、1996年に生まれたクローン羊のドリーだ。ドリーは、成熟した細胞を未受精卵に核移植して作製された世界初の哺乳類として大きな話題となった。

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