• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

VW「50万円車」の破壊力

2012年10月31日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

独フォルクスワーゲンが、新興国で50万円前後の超低価格車を投入する見通しだ。ブラジルで開催中の「サンパウロ・モーターショー」で、同社幹部が明かした。低調な世界景気を受け、“価格破壊”でクルマ消費を喚起する動きが加速しそうだ。

ブラジルで10月22日に始まったサンパウロ・モーターショーの会場(上)と、コンセプトカーを紹介する独フォルクスワーゲンのウルリッヒ・ハッケンベルク取締役(下)。

 欧州最大の自動車メーカー、独フォルクスワーゲン(VW)が新興国を中心に、価格が50万円前後の超低価格車を発売する見通しとなった。

 ブラジルで10月22日に開幕した「サンパウロ・モーターショー」を視察中のVW研究開発担当のウルリッヒ・ハッケンベルク取締役らが、現地で本誌記者などに明らかにした。同氏は、「中国では現地メーカーなどが6000ユーロ(約63万円)前後の自動車を販売するなど、従来の小型車よりも安い超低価格車の市場が(新興国)各国で立ち上がりつつある。VWも、この分野への参入を検討中だ」と語った。

 また、VWブラジル法人社長のトーマス・シュマル氏は、「ブラジルでは中間所得層の中でも、低所得層に近い『下位中間層』の人口が今後10年で約2倍になる。この領域に対応する価格帯のVW車はまだないが、我々はこれからの成長領域に位置づけている」とし、独本社による超低価格車市場への参入の決定が近いことを示唆した。

2020年には15億人超の市場に

 現在、ブラジルで最も安いVW車「ゴル」は、ベーシックモデルで2万6690レアル(約105万円)。ハッケンベルク氏は超低価格車について、一般的に「自社の(最安値モデルの)半値が相場」としており、50万円前後となる可能性が高い。この下位中間層向けモデルでは新ブランドを立ち上げ、「VW」など既存ブランドと差異化するもようだ。

 ブラジルや中国など新興国では、世帯年収が5000~1万5000ドル(約40万~120万円)の下位中間層の人口が2010年で14億1000万人に達している(経済産業省・新中間層獲得戦略研究会の「新中間層獲得戦略」から)。2020年には15億1000万人まで増える見込みだ。この層は、従来の低価格車でも所得面から手が届きにくかったが、VWのように思い切って価格を下げれば、クルマ需要が一気に盛り上がる可能性を秘めた層でもある。

 VWが、超低価格車の投入をブラジルで明かしたことは偶然ではない。

コメント0

「時事深層」のバックナンバー

一覧

「VW「50万円車」の破壊力」の著者

吉野 次郎

吉野 次郎(よしの・じろう)

日本経済新聞社記者

1996年、日経BPに入社。2007年から日経ビジネス編集部で電機業界や自動車業界、企業の不祥事を担当。2015年4月から日本経済新聞社電子編集部に出向中。産業、経済事件を中心に取材・執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック