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キリン、海外M&A疲れ?

  • 佐藤 央明

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2012年11月2日(金)

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大胆なM&Aを展開してきたキリンが国内重視に軸足を移す。海外戦略は苦難の連続で、日本市場も順風とは言い難い。世界経済の減速で、国内に再び目を向ける企業が増えるか。

 積極的な海外M&A(合併・買収)を重ねてきたキリンホールディングス(HD)が、国内回帰に舵を切る。

10月15日に、長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2021」を発表したキリンホールディングスの三宅占ニ社長

 10月15日、キリンHDは長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2021」を発表した。それまで「2015年までに売上高3兆円」という大きな目標を掲げてきたが、達成は難しいと判断。これからの3年間は「国内総合飲料の再成長が最大の課題」(三宅占二社長)と位置づけ、今後稼ぐフリーキャッシュフローはM&Aよりも、株主還元の充実などに振り向けるという。

 キリンHDはビール大手4社の中でも早くから海外展開を開始し、他社を大きくリードしてきた。2006年からのM&A投資額は1兆円を超え、2012年の海外売上高比率(予想)は36%に上る。

 しかし、この6年間の海外事業は同社にとって「苦闘の歴史」と言っても過言ではない。2007年に豪乳業1位のナショナルフーズ、2009年に豪ビール2位のライオンネイサンを完全子会社化。だが原料高やデフレに苦しみ、2011年12月期決算ではのれんの償却などで減損処理を余儀なくされた。

 昨年8月にはブラジルでビール2位、炭酸飲料3位のスキンカリオールの買収を発表。それまでのアジア、オセアニアを中心とした戦略に対して、唐突なM&Aが株主の不興を買い、株価は急落。一時は時価総額が2000億円も目減りした。

 直近では、キリンHDが15%出資するシンガポールの飲料大手、フレイザー・アンド・ニーヴにタイの酒類大手がTOB(株式公開買い付け)を実施。キリンは対応を検討している最中で、その先行きによっては、東南アジア戦略の見直しを迫られることになる。

キリンビバレッジは5位に転落

 海外でM&A後の統合作業に追われる中、足元の日本では苦しい状況が続いている。2009年にビール類シェアでアサヒビールを抜いたものの、以降はアサヒの後塵を拝する。清涼飲料のキリンビバレッジも伊藤園やアサヒ飲料に抜かれ、業界5位に甘んじる。

 キリングループは売上高3兆円という目標に向かって突き進んできた。だが、海外M&Aに腐心する一方で、国内の対応が後手に回ってしまった印象は否めない。10月15日に併せて発表した2013~15年の中期経営計画では、売上高などの明確な数値目標は設けず、目安として「連結売上高2兆3000億円以上、営業利益1800億円以上」と、現実的な数字を示すにとどまった。

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