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政府・日銀、協調演出の限界

2012年11月6日(火)

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日銀が9年半ぶりに2カ月連続の金融緩和を決めた。しかし緩和発表直後に市場は円高・株安で反応した。脱デフレに向けた政府との連携の限界を市場は見透かす。

 日銀が追加金融緩和の決定を発表した10月30日午後3時前、外為市場で円が買われ、1ドル=80円近辺から79円台前半へ円高が加速。それまで高く推移していた日経平均株価も下げに転じた。事前に強まりすぎていた期待に届かない内容と市場は受け止めた。

 国債などの資産買い入れ等基金の増額幅は11兆円。買い入れの規模は91兆円となった。

 増やした11兆円の内訳は、長期国債と短期国債がそれぞれ5兆円ずつ。残り1兆円は株価指数連動型のETF(上場投資信託、5000億円)や社債(3000億円)などリスク資産だ。「長期国債と短期国債を合わせて最低で10兆円の増額」という市場予想の下限にとどまったわけだ。

 日銀は今回、従来の成長基盤強化支援のための資金供給策に合わせ、金融機関の貸し出し増加を支援するための資金供給策を新設すると発表。この新資金供給の総枠を「無制限」とした。「量」とは別に金融緩和姿勢を推し量る物差しとして市場が期待していた「アナウンスメント効果」を狙ったと言える。

 これは、いわゆる「オープンエンド(無制限)」政策の姿勢で先行する欧州中央銀行(ECB)や米連邦準備理事会(FRB)に歩調を合わせた格好だ。

 しかし、「緩和策の主体である資産買い入れ等基金の増額と、物価の目標値を結びつけるような分かりやすさに欠け、市場参加者の評価を得にくい」(国内証券)との声が聞かれた。

2014年度の物価、「1%」届かず

 政策変更の直接的な根拠になったのは、同日発表の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」だ。初めて公表した2014年度の物価見通しは、予定される消費税増税の影響を除くベースでプラス0.8%。2月に導入した事実上のインフレ目標である物価安定のメドの「当面は1%」がまだ見通せないことが明白になった。このため、日銀は物価安定を目的に、自らの説明責任を果たす意味で金融緩和を強化せざるを得なかったことになる。

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「政府・日銀、協調演出の限界」の著者

松村 伸二

松村 伸二(まつむら・しんじ)

前日経ビジネス副編集長

日刊紙の日本経済新聞、リアルタイム速報の日経QUICKニュース(NQN)、テレビの日経CNBC、週刊誌の「日経ビジネス」と、日経グループの様々な媒体を渡り歩き、マーケット記事を中心に情報発信を続ける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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