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あなたが買った“本”は、勝手に消されてしまうかもしれない

英国の騒動から浮かび上がる電子書籍の課題

  • ローラ・スカーレット(ロンドン支局)

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2012年11月14日(水)

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 米アマゾンが日本で電子書籍端末「キンドル」の販売を開始した少し前、英国ではちょっとした“事件”がメディアを賑わせていた。10月22日、英ガーディアンなどの有力紙や技術系ニュースサイトなどが、ある女性のキンドルから購入済みの電子書籍がすべて、アマゾンによって削除されたと報じた。

 その女性は、リン・ニガード氏。彼女によると、事件の経緯は次のようなものだった。

“削除理由”を説明しないアマゾン

 今年9月のある日、ニガード氏のキンドルで画面に縞模様が入る不具合が発生し、アマゾンのカスタマーサービスに連絡した。アマゾンは故障したキンドルを新品と交換し、英国の住所に発送すると連絡してきたという。だが、ニガード氏は現在、英国ではなくノルウェーに住んでいる。そのため別途、英国の住所をアマゾンに伝える必要があった。

 だが、英国の住所を伝える間もなく、その翌日にキンドルを立ち上げたところ、彼女のアカウントが閉鎖されていることに気がついた。驚いたニガード氏はアマゾンに連絡を取り、何が問題なのか説明を求めたが、具体的な回答は得られなかったという。アマゾンがニガード氏に宛てた回答は以下の通りだ。

 「あなたのアカウントは、私たちの利用規約に違反して閉鎖された別のアカウントと直接的な関連があります。そのため、あなたのAmazon.co.ukのアカウントは閉鎖され、処理中の注文もキャンセルされました。アカウントの閉鎖は恒久的な処置であることをご理解ください。今後、開設されたアカウントも、同様に閉鎖されます。私たちの決定へのご理解を感謝いたします」

騒動になったら閉鎖されたアカウントが復活

 ニガード氏が使っていたキンドルは、デンマークの個人売買サイトで購入した中古品で、当初は英国で販売されたものだったという。実は、このキンドルで不具合が発生するのは2回目で、昨年11月にも新品と交換してもらったばかりだった。その際は、夫の会社の英国支店に発送してもらえたという。

 ちなみに、ノルウェーではアマゾンはサービスを提供していない。そのため、ニガード氏は米国のAmazon.comでノルウェーのクレジットカードと住所を登録し、そこから電子書籍を購入していたという。

 ニガード氏は、「私が知る限り、ノルウェーからAmazon.comにアクセスして電子書籍を購入することは問題ではないはず。1年のうちに2回も故障したキンドルの交換を求めたことが、アカウントが閉鎖されるきっかけになったのではないか」と推測する。

 新聞やブログなどでアマゾンの不親切な対応が報じられた後、ニガード氏の閉鎖されたアカウントは何の説明もないまま復活した。そして、新品のキンドルが、皮製カバー付きでノルウェーの住所に送られてきた。アマゾンは、アカウントを閉鎖した理由を10月31日に電話で説明すると約束したが、期日が過ぎても連絡がないという。

コメント5件コメント/レビュー

本記事の内容はDRM付電子書籍の一般的な問題であり、シャープのガラパゴス、ソニーのストア等、最近新しく出来てきた多くのサイトも同じ問題を持っていると思います。DRMで保護されているということは、今回のアマゾンのケースのように、運営者によって削除される可能性があるだけでなく、サイトの運営者が撤退した時点、若しくは撤退後に利用していた端末が故障した時点で読めなくなる事を意味していると思います。このことが消費者に周知されていないのは、報道に携わるメディアの怠慢ではないでしょうか。Text、通常のPDF、EPUB、DRM非対応の第2世代のXMDL等、消費者が自由に利用できる形式の電子書籍が増えることを願っています。(2012/11/14)

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本記事の内容はDRM付電子書籍の一般的な問題であり、シャープのガラパゴス、ソニーのストア等、最近新しく出来てきた多くのサイトも同じ問題を持っていると思います。DRMで保護されているということは、今回のアマゾンのケースのように、運営者によって削除される可能性があるだけでなく、サイトの運営者が撤退した時点、若しくは撤退後に利用していた端末が故障した時点で読めなくなる事を意味していると思います。このことが消費者に周知されていないのは、報道に携わるメディアの怠慢ではないでしょうか。Text、通常のPDF、EPUB、DRM非対応の第2世代のXMDL等、消費者が自由に利用できる形式の電子書籍が増えることを願っています。(2012/11/14)

既にソニーも似たことをやりましたよ。ゲームをしない人には判らないかも知れませんが、家庭用ゲーム機PS3環境で、です。多くのゲームが電気街や玩具店で映画DVDのようなケースに収納されて媒体販売されていますが、PS3はインターネットに接続できるため、ソニーがネット経由で非媒体販売もしているのです。非媒体のため、PS3内蔵の記憶装置に記録することで遊べるのですが、これらは電磁的記録のため事故により意図しない消去という事態が起こり得ます。そのため、当初は、このような事態に再度ネット経由での再取得が可能なように設計されていました。支払いはクレジットカードです。が、先日、私が購入したゲームについて×月×日から再取得不能になるというメールが届き、実際にその日から再取得不能となりました。まだ手元のPS3に記録した情報が消された訳ではありませんが、当初の約束は反故にされているのです。ネットというのは、いつでも嘘がつける、あるいは前言撤回が容易である(貴サイトにおいても、字句修正など頻繁にされていますよね)という前提で行動しておくべきものなのです。(2012/11/14)

電子書籍というのは、PDFを端末に取り込んで閲覧するというイメージを頂いてましたが、全然、違うんですね。コンテンツをユーザーが所有できる状態にならない限り、電子書籍に手を出すのは止めようと思います。(2012/11/14)

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