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不安山積の厚年基金廃止

2012年11月21日(水)

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厚生労働省がまとめた厚生年金基金の解散・制度廃止案に批判が渦巻く。厚生年金本体の保険料で財政が悪化した厚年基金の積み立て不足処理を図る。厚労省の豹変の裏に厚年基金から厚生年金本体につながる年金の危機がある。

 AIJ投資顧問による巨額年金損失事件を機に、財政悪化や運用難が注目を集めてきた厚生年金基金について、厚生労働省が「財政難の厚年基金を5年以内に解散させ、10年後に制度自体を廃止する」ことを柱にした改革案を提示した(右表参照)。

 政府・民主党は厚労省案を基に来年の通常国会に関連法案を提出する考えだが、同案が財政難の厚年基金の損失を、一般のサラリーマンや企業の納付する厚生年金保険料を使って穴埋めするとしている点に既に疑問の声が上がっている。さらに自民党は、制度の全面廃止に反対しており、最終的にはかなりの変更で決着する可能性もありそうだ。

運用難と高成熟度で再建できない

 日本の年金は基本部分に、全国民共通の国民年金(基礎年金)があり、その上にサラリーマンなどを対象にした厚生年金が載る形になっている。厚年基金は、この厚生年金の資産の一部を借り(代行して)、それに基金独自の資金を加えて運用・給付している。基礎年金を1階、厚生年金を2階とすれば、3階部分に当たるものだ。

 ただし、2002年4月から代行部分の返上ができるようになったため、大企業の多くは独自給付部分だけの確定給付企業年金へ移行。現在、577ある厚年基金のほとんどは、中小企業が業界・地域単位などで組織する総合型と呼ばれるものになっている。

 AIJ事件による巨額損失が改めてクローズアップしたのは、これら中小企業の企業年金の厳しい財政状況だった。実は事件発覚直後の2012年3月末時点で、577の厚年基金のうち、287基金が独自給付に備えて持つべき資産だけでなく、代行部分の資産も割り込む「代行割れ」となり、その額は1兆1000億円にも上っていたのだ。

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「不安山積の厚年基金廃止」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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