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“教養のススメ”

経済不振も高齢化も「地域」と「分野」をまたいで拡散

2012年11月22日(木)

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 今は我々にとって一大事の時代だ。超高齢化、グローバル化、テクノロジーの進化という3大変化が我々の人生を襲う。これらの変化は、産業革命を超える、人類史上最大の激変をもたらすと思う。

 しかし、ピンチは常にチャンス!今回は、これからの激変の時代をチャンス変えるため、「教養のススメ」をさせていただきたい。教養を身につけることが、大げさに言えば、自分で自分の救命ボートになる。さらにこのボートは、風に乗れば大きく前進して、あなたのフロンティア発見を後押ししてくれるかもしれない。

 これからの時代を生きるには2つの「またぎ」が必要だ。1つは、地域を「またぐ」こと。もう一つは分野を「またぐ」ことだ。この「またぐ」力こそが教養のエッセンスであると思う。

 地域や分野を「またぐ」知識の事を欧米でリベラルアーツと呼ぶ。本来は「人間を真に自由にするために学ぶべき技法」の意味だ。色んな変化が起こる時代に、「自分で自分の自由を確保するための技法」と言ってもいいだろう。我々は、このリベラルアーツを身につける必要がある。

「地域」と「分野」をまたぐ

 地域を「またぐ」とは、いわゆるグローバル化というやつだ。経済財政も環境問題も、格差問題も少子高齢化も、一国に閉じた問題ではない。いずれも国を「またぐ」課題だ。分野を「またぐ」必要があるのは、経済の問題を経済の知識だけで、医学の問題を医学の知識だけで、解決することができなくなっているからだ。この2つの「またぎ」を実現するために、地域の違いをまたぐ知識、分野の壁をまたぐ知識が不可欠になる。

 これからの時代、問題はいっそう複雑化する。グローバル化とリベラルアーツ化(分野をまたぐことを、ここでは、こう呼ぼう)は別々に進むのではなく、2つが同時に、相互に影響を与えながら進行していく。環境問題がいい例である。

 経済も安全保障も、高齢化も環境問題もエネルギー食糧問題も、一国にしか当てはまらないモノの見方やアプローチでは問題設定すらできなくなる。我々が人生で直面する課題は、文系とか理系とか、法律とか工学とか、人間が勝手な都合で作ったコンセプトで分類できるものではない。高齢化対策一つをとってみても、医学、生物学、社会学、心理学、工学などの知識を総動員して立ち向かう必要がある。

 弁護士や会計士になっても、医学や工学の知識が必要になる。逆に、医者や科学研究者になっても、法律や経済の知識が必要だ。

 日本はこれまで、学問の分野ごとに“たこつぼ”に入っていて、分野をまたいで知識を連動させることが十分でなかった。食卓を飾る素材から衣類までグローバル化の恩恵にあずかっておきながら、グローバルな視点は一般的に共有されてはいない。これから我々が直面する問題の答えを出すために、「教養」が必要となるのだ。

 教養とは単なる知識の羅列ではない。サロンでひけらすためのものでもない。教養とは、学んだ知識を統合することだ。私が言う教養とは、これからの時代を生き抜くために、正しい問題設定をし、その問題の解決を目指すために役立つものでなければならない。

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「“教養のススメ”」の著者

田村 耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)

前参議院議員

早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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