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現代自、拡大路線に暗雲

2012年11月22日(木)

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韓国・現代自動車が米当局から燃費の過大表示を指摘された。日本車に負けない燃費を宣伝し販売を伸ばすも、ぼろが出た。研究開発体制を抜本的に立て直す必要がありそうだ。

 米環境保護局(EPA)は11月2日、韓国・現代自動車と傘下の起亜自動車が燃費性能を過大に表示していたと発表した。対象となったのは、2010年後半から両社が米国で販売した自動車の35%に相当する90万台。EPAは「2000年以降、燃費の訂正を求めたケースは2件あったが、今回のように大規模な事例は初めて」と言う。

 現代自の韓国本社の広報担当者は「燃費試験の方法にミスがあった。北米以外では正しく表示していた」として、意図的な燃費操作を否定する。

世界5位に浮上するも…

 現代自は2009年頃から世界で急速に販売台数を伸ばしている。2011年は660万台に達し、米ゼネラル・モーターズ(GM)、独フォルクスワーゲン(VW)、トヨタ自動車、仏ルノー・日産自動車連合に次ぐ、世界5位の自動車グループに成長した。

 現代自はグループの成長を牽引する米国市場で2009年後半にリーマンショック前の水準まで販売を回復させると、2010年からはほぼ半期ごとに過去最高の売り上げを更新した。だが、その原動力の1つが誇張された燃費性能であった可能性がある。

現代自動車の「エラントラ」。米国で燃費性能を過大に表示していた車種の1つだ

 米国では1ガロン当たり40マイル以上の燃費性能を持つ自動車が、一般的にエコカーと見なされている。日本車の中ではトヨタのHV(ハイブリッド車)「プリウス」や、ホンダの小型車「シビック」などがこの基準を達成している。

 今回、問題が指摘された現代自と起亜の合計13車種のうち、6車種で最高燃費40マイルを達成したとされていた。日本メーカーなど競合他社に負けない燃費性能を宣伝するために公表値を意図的に水増ししていた、と疑う向きもある。現代自の広報担当者は、「販売への影響度合いを判断するには時期尚早」と言うが、米国市場での信頼低下は免れないだろう。

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「現代自、拡大路線に暗雲」の著者

吉野 次郎

吉野 次郎(よしの・じろう)

日本経済新聞社記者

1996年、日経BPに入社。2007年から日経ビジネス編集部で電機業界や自動車業界、企業の不祥事を担当。2015年4月から日本経済新聞社電子編集部に出向中。産業、経済事件を中心に取材・執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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