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「電力日本代表」も、世界の壁高く

三菱重・日立が火力事業統合

2012年12月11日(火)

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三菱重工業と日立製作所が火力発電事業を統合する。安定した内需が見込めず、主戦場の海外に打って出る。だが、欧米や中国勢などとの競争にはまだ力不足だ。

 「欧米や新興国メーカーとの競争に勝ち抜く」(三菱重工業の大宮英明社長)、「日本最強の組み合わせ。海外のメジャープレーヤーに打ち勝つ」(日立製作所の中西宏明社長)。11月29日に都内で開いた記者会見で、両社の社長は事業統合を機に火力発電機器で本格的に世界市場へ打って出る考えを強調した。

 ガスタービンやボイラーなど火力発電システム事業を中心に統合する。地熱発電システムや脱硝・脱硫装置などの環境装置、燃料電池事業も統合対象にする。2014年1月に誕生する統合新会社は、三菱重工が65%、日立が35%を出資し、年間売上高は1兆1000億円程度。国内では最大規模の発電機器メーカーだ。

 だが、世界市場ではまだ「準大手」の地位にとどまる。米ゼネラル・エレクトリック(GE)で発電インフラ事業を手がけるエナジー部門の年間売上高は約2兆5000億円で、このうち8割が火力発電関連と見られる。独シーメンスは、電力部門の年間売上高が約2兆9000億円に上る。三菱重工と日立が手を組んでも、欧米2強の規模に遠く及ばない。

 火力発電事業は三菱重工にとって稼ぎ頭。日立にとっても長い歴史のある事業だ。それぞれが中核事業を切り離し、統合するという決断をした背景には、「5年、10年先を考えると単独での生き残りは厳しい」(日立関係者)という危機感がある。

 これまでは東京電力など国内の電力会社という安定した販売先に頼っていればよかった。だが、昨年の福島第1原子力発電所の事故以降、電力会社の経営は大きく揺らいでいる。国内の電力設備投資は減少に向かい、成長が見込める新興国需要などを獲得しなければ、生き残りは難しい情勢だ。

GE、シーメンスは冷ややか

 「強力なライバルだった企業が味方に変われば、新たな事業機会が増える」。日立インドの飯野一郎社長は、三菱重工との事業統合についてこう話す。だが、世界のライバルたちの見方は冷ややかだ。GE電力部門のある幹部は事業統合について、「GE全体への影響という観点では、それほど脅威が増すとは思わない」と見る。「想定内の統合で、社内ではそれほど話題になっていない」と打ち明けるのはシーメンスのエネルギー部門幹部だ。

 海外市場では既に、GEとシーメンスの2強に加え、勢いを増している中国勢など、新興国企業を交えた激しい競争が始まっている。

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「「電力日本代表」も、世界の壁高く」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師