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新政権は年金改革に斬り込めるか

年金空洞化、企業にも拡大

2012年12月18日(火)

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民主党政権でも重い問題だった年金改革は、新政権の最大の課題となる。保険料の未納問題は個人だけでなく企業にも広がり、制度の空洞化が進む。給付抑制、世代間格差是正などができなければ、日本経済の活力をさらに奪う。

 総選挙後の新政権は、民主党の前政権以来の最大の課題である社会保障と税の一体改革で、最初から大きな難問を抱えることになりそうだ。

 その1つは公的年金改革。自民、公明党と民主党は消費税引き上げ法案の成立に際して、公的年金をはじめとした改革を先送りし、11月末に設置された有識者の社会保障制度改革国民会議の議論を経て政治の場で決着することとした。しかし、実際には年金は消費税引き上げによる財源調達だけでは解決できない問題が山積しており、新政権が相当な覚悟で取り組まなければ、制度の根幹が揺らぎかねない状況となっているからだ。

 「今、新たな公的年金の空洞化が起きている」

 大和総研の鈴木準・調査提言企画室長が知られざる年金の危機と指摘するのは、厚生年金にも未納が広がってきたという大問題だ。年金保険料の未納は、これまで国民年金でその納付率の低下が指摘されてきたが、実は厚生年金でも2011年度は約25万事業所が保険料を納付していない。

厚生年金も深刻化する未納問題

 日本年金機構が厚生年金の適用対象としている約200万事業所の12.5%にも上り、既に事業所の1割以上が未納となっている。

 背景には、2008年秋のリーマンショック後の景気低迷による業績悪化から立ち直れない中小企業の保険料未納や、創業時から負担を嫌い、年金保険料逃れをする中小企業が増えていることなどがあると見られる。

 一方で国民年金も納付率は2011年度で58.6%と6年連続で最低を更新し、一段と深刻な状況。両年金で起こる保険料の空洞化は、今後公的年金の維持に大きな影響を及ぼしかねない。

 公的年金は、年金会計の貯金である積立金を使いながら、基本的にはその年の保険料収入で年金給付を行う賦課方式をとっているだけに、保険料の未納は、短期的に年金財政の悪化につながる。しかも、これまで未納増大などで保険料収入が伸び悩んだ国民年金に対しては、厚生年金側がその一部を肩代わりする財政調整も行われており、厚生年金の財政悪化はそこでも問題となる。さらに、未納者の増大は将来の低年金や無年金者の膨張につながり、最終的には生活保護の増加をもたらして国民負担に跳ね返ることにもなりかねず、問題は深刻だ。

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「新政権は年金改革に斬り込めるか」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師