• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

インドの台頭で日本の安全保障が変わる!

尖閣問題にもシーレーン防衛にも有力

2013年1月11日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今回のコラムは、2012年8月23日に書いた「インド軍の台頭で米中のパワーバランスが変わる?!」の続編である。前回は、インド軍が軍事力の増強を続けており、その動向次第で米中のパワーバランスが変わることを指摘した。加えて、日印は協力するべきだと書いた。今回は、日印の連携が日本の安全保障にどう貢献するのか、日印連携を強めるためにどう協力するべきか、大枠を示そうと思う。

 現在、最も大きな問題になっている日中の安全保障問題に対して日印の連携がどのように役立つか、以下の3つの観点から考察する。1つは、領土を守るのにどう役立つか。2つ目は、シーレーン防衛にどう役立つか。3つ目は日米同盟とどう整合するのか、である。

中国は複数の領土問題に同時に対処することを避ける

 まず、領土問題について考える。特に尖閣問題に対して日印の協力がどのような効果を持つだろうか。この問題を考えるカギは、中国が領土問題に対処する時の傾向にある。

 中国は日本だけでなく多くの国と領土問題を抱えている。東は日本と韓国、南は東南アジア諸国、そしてインドとも領土問題を抱えている。かつては、北方でロシアと領土問題を抱えていた。このため中国は、できるだけ、このうちの一つずつに対処する傾向がある。同時に複数の問題に相対することを避けるわけだ。日本ともめている時はロシアとはもめず、ロシアともめている時は日本とはもめないようにしている。

 同様のことが日中印の間でも起きている。日本から見ると、インドは中国の背後に位置する。インドから見ると日本は、中国の背後にある。そのため中国は、領土問題において日本との緊張が高まった時は、インドとの緊張が高まらないように努力する。インドとの間で緊張が高まった時は、日本と緊張が高まらないように努力するのである。

 中国は、日本とインドを同時には相手にしたくない。従って、日本とインドが協力関係を深め、どちらかを相手にした時は、二つ同時に相手にする状態にする。そうすれば、中国は、日本にもインドにも手を出し難くなる。日本とインド、東南アジア諸国などは連携を深め、中国に共同で対処するべきなのである。

日印連携は、日本のシーレーン防衛にどう役立つか

 次に対シーレーン防衛について述べる。シーレーンは中東から日本まで原油を運ぶ道だ。原油はインド洋から東南アジアを通って日本に来る(図1)。

図1:日中印の位置関係とシーレーン

 インド洋において日本は、2001年に同時多発テロが発生して以降、護衛艦と補給艦を派遣し、アフガニスタンで活動する米軍をはじめとする各国軍の艦艇向けに給油支援を実施してきた。給油活動が終わった後は、ソマリア沖の海賊に対処するために護衛艦と対潜哨戒機を派遣している。つまり2001年以来、既に11年以上、インド洋に護衛艦を派遣し続けていることになる。行き帰りも含め、事実上、シーレーンのパトロールをしている。

コメント12件コメント/レビュー

何よりまず日本自体の国防体制強化が先決。日米安保にせよインドとの連携にせよ、日本自身が国防に積極的なことを内外にアピールせねばなるまい。国防費を最低でも対GDP比2%以上に引き上げ、5年くらい継続して質・量そろった国防体制の強化が必要だ。国防費とは別に、海上保安庁の予算も倍増しなければならない。まず、自力でやれるところまでやるという覚悟を示すべし。(2013/01/14)

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

「インドの台頭で日本の安全保障が変わる!」の著者

長尾 賢

長尾 賢(ながお・さとる)

未来工学研究所研究員

2001年、学習院大卒。自衛隊、外務省勤務後、学習院大学大学院でインドの軍事戦略を研究、博士取得。現在、未来工学研究所研究員と日本戦略研究フォーラムの研究員、学習院大学東洋文化研究所客員研究員。専門は安全保障、インド。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

何よりまず日本自体の国防体制強化が先決。日米安保にせよインドとの連携にせよ、日本自身が国防に積極的なことを内外にアピールせねばなるまい。国防費を最低でも対GDP比2%以上に引き上げ、5年くらい継続して質・量そろった国防体制の強化が必要だ。国防費とは別に、海上保安庁の予算も倍増しなければならない。まず、自力でやれるところまでやるという覚悟を示すべし。(2013/01/14)

日中、日露、日韓の国境問題が常にマスコミを賑わす今日、日印、日豪、日比などなどとのコンセンサス形成は喫緊の非常に重要な課題なのだと理解しました。(2013/01/13)

東南アジアでの米中対立はベトナム戦争で終わっているのではないのか?だが、日印での協力体制は必要だ。(2013/01/11)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リクルートは企業文化そのものが競争力です。企業文化はシステムではないため、模倣困難性も著しく高い。

峰岸 真澄 リクルートホールディングス社長