• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

自民大勝の代償

「決める政治」を取り戻せるか

2012年12月25日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

再び振り子が大きく振れ、自民党の圧勝に終わった師走の総選挙。だが、自民幹部はつぶやく。「熱気が感じられない選挙戦だった」と。民主党の瓦解と第3極の乱立。敵失が地滑り的勝利をもたらした。実態は“ほどほどの支持”での船出となる安倍晋三政権。予算編成などの重要課題にどう対処し、「ねじれ国会」をクリアしていくのか。舵取りを誤れば、来夏の参院選での揺り戻しといった代償を払うことになりかねない。再登板する宰相は“ハネムーン期間”もなく正念場を迎える。

 師走の総選挙の結果は、再び勝者と敗者がひっくり返る“オセロゲーム”の様相を呈した。自民党が294議席、連立パートナーの公明党が31議席と合わせて総定数(480)の3分の2を超えて325議席を獲得する圧勝。一方、民主党は公示前の約4分の1に落ち込む57議席と歴史的な惨敗に終わった。

 3年3カ月ぶりの政権奪還を果たした自民。だが、自民幹部は一様に喜びを押し殺した。

 その理由を、応援演説のため全国を飛び回った小泉進次郎・党青年局長が端的に言い表す。「自民に風は吹いていなかった。民主がひどすぎ、新党が新党に見えなかったことに尽きる」。

 自民が積極的に評価されたわけではない。民主の瓦解と第3極の乱立といった敵失による消極的選択が圧勝の要因だった。自民の比例代表の得票率27.6%が2009年の前回時の26.7%と大差ないこともその証左だろう。

 こうした“熱気なき圧勝”により、自民の安倍晋三総裁は12月26日に召集予定の特別国会で首相に指名され、自公連立政権を発足させる。息をつく間もなく、大規模な経済対策や外交問題など諸課題への対応を迫られる。

 自民は衆院の常任委員長を独占したうえで、委員数でも過半数を占める「絶対安定多数」を確保。自公両党は衆院の3分の2(320議席)以上を占めたことで、法案を参院で否決されても衆院で再可決して成立できる。一見、盤石に映るが、安倍氏の周辺は「政権運営は不安要素だらけだ」と漏らす。

 まずは、衆参で多数派が異なる「ねじれ」状態が継続することだ。衆院の優越規定がない日銀総裁を含む国会同意人事などは、公明以外の他党の協力が欠かせない。

 安倍氏は「参院では法案ごとに政策が一致する政党に協力をお願いしたい」と政策ごとの部分連合を模索する考え。だが、連携相手と見なすみんなの党や日本維新の会、民主などは来年夏の参院選をにらみ、安倍政権との対決姿勢を強める公算が大きい。安倍氏の目論み通りに事が運ぶ保証はない。

 “勝ち過ぎの代償”を警戒する声も出ている。その筆頭が来夏の参院選での揺り戻しへの懸念だ。安倍政権が数を頼みにした強引な国会運営や、派閥中心の党運営といった古い自民党ぶりを露呈するようだと、世論の反発を招きかねない。参院選でつまずき、立ち往生する可能性もある。

コメント0

「時事深層」のバックナンバー

一覧

「自民大勝の代償」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

人々が働きたいという会社になるには 「働きやすさ」と「働きがい」、この2つが必要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長