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昨年暮れから北アフリカ危機は高まっていた

自衛隊派遣含めた邦人の危機管理体制確立を急げ

2013年1月23日(水)

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 アルジェリア東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件について、同国のセラル首相は21日、外国人の人質37人と武装勢力29人が死亡したことを明らかにした。ついに日本人の死者が確認された。

 関係者のご心労は察するに余りある。だが、それが新興市場開拓に対する消極的な姿勢につながるとしたら残念だ。日本経済の再生にとって新興市場の開拓は不可欠である。特に、アフリカ市場は今回の事件だけで消極的になるには惜しすぎる。官民挙げての情報収集・分析と危機管理体制の構築を急ぐ必要がある。

アフリカ市場をあきらめてはいけない

 100年以上にわたって「失われた大陸」と呼ばれ続けてきたアフリカが、ついに成長の軌道に乗りつつある。アフリカの域内消費市場規模は2008年時点で84兆円に達している(『アフリカ動きだす9億人市場』(邦訳・英治出版))。これから2050年までに世界で最も人口ボーナスを受けるのはアフリカだ。英エコノミスト編集部が発行した『2050年の世界』の予想によれば、今から2050年までに、世界全体の人口は23億人増える。このうち半分がアフリカで増える。

 同じく『2050年の世界』によれば、ナイジェリアの人口は2050年には3億8900万人に達し、アメリカに肩を並べる。タンザニアの人口も1億4000万人近くになり日本を抜き去るだろう。アフリカの現在の人口の3分の2は25歳以下であり、この割合はインドの50%を上回る。若年労働力が今後、世界で最も増大するとみられるのもアフリカだ。

 『2050年の世界』の分析によれば、アフリカの経済力も大きく高まる。アフリカと中東を合わせたGDPが世界全体に占めるシェアは2050年には12%を超え、北米市場に匹敵するとみられる。

 国別に見ても、アフリカの成長力の高さが分かる。リビアやアルジェリアなど国内情勢が最近混乱した国々でも、1人当たりGDPはインドや中国よりも高い。リビアの1人当たりGDPは5509ドル、アルジェリアは5503ドル、インドは1513ドル、中国は5416ドルだ。最も豊かな南アフリカの1人当たりGDPは8078ドルで、中国の1.6倍に達する(数字はすべてIMF2011年)。

 壮絶な内戦で有名になったルワンダは、いまや「アフリカのシンガポール」と呼ばれる。野心家のポール・カガメ大統領が、ハーバードビジネススクールのマイケル・ポーター教授を顧問に採用し、経済の拡大を指揮してきた。法の支配を構築するとともに、ICTと金融の分野でグローバル経済に結び付き始めている。

 アンゴラとコンゴ共和国のGDP成長率も高い。アンゴラは2005~07の間に、世界史上最高の平均年率20%成長を記録した。レアメタルで有名なコンゴ共和国も09年が7.6%、10年が12.1%と高成長を続けている(数字はすべてIMF)。

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「昨年暮れから北アフリカ危機は高まっていた」の著者

田村 耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)

前参議院議員

早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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